新築マンションの手付金を安くする方法

はじめに

こんにちは、餅つき名人です。なんでこんな変なペンネームなのかは内緒です。

業界に忖度せず好き勝手にマンションレビューを書いていることが新鮮なようで、メールでより深いお話を聞かせてもらうことがあります。そんなメールのやり取りの中で話題になっているトピックが今回のお題である「手付金を安くする方法」です。

私なりに情報収集を行い、実地で試してみた経験も踏まえて情報をまとめてみました。手付金を少しでも値下げしたいという方のお役に立てば幸いです。

物件価格10%は高い

新築マンションの価格はバブル期に並ぶまでに高騰しています。そして売り手であるデベロッパーは部屋を抑える代償として竣工までの2年間程度で物件価格(7,000万円と仮定)の10%の手付金を要求してきます。しかも解約した場合は返却されない解約手付です。

しかし物件価格10%に当たる700万円のキャッシュアウトは家計の財務状態に与える影響は小さくありません。数千万円程度の金融資産しか保有していない私にとって700万円ものキャッシュアウトは致命的です。

訂正します。1億円以上の金融資産を持っている知り合いでも「700万円を2年間無利息で貸せだって?ゴミ収集車に投げ込まれたいのかい?^^」と笑顔でキレていました。

700万円を2年間も無利息で相手方に預ける行為は庶民であろうとお金持ちであろうと世界中の誰もが嫌がる行為なのです。

物件価格10%は売り手の都合

そんな世界中の誰でも嫌がることを提示してくるデベロッパーの目的は「確実に契約を履行させる」ことです。少なくない現金を人質に取ることで買い手に無駄使いをさせず、他のマンションに目移りさせず、確実に自分たちのマンションを買わせたいのです。

しかし契約は売り手と買い手の双方の合意で成り立つものです。それであれば手付金が物件価格の10%でなくてはならない法的根拠はないはずです。

手付金を満額払うことのデメリット

①運用益がもらえない

私の金融資産の年利は9%です。株式のリスクプレミアムそのものですが、インデックス投資を主軸にしているので当然です。さらに直近1年だと年利25%です。

たらればの話であることは承知していますが、もし700万円を2年間運用したら131万円、直近1年でも175万円の利益が期待できたことになります。さらにこの100万円強の利益を複利運用できるメリットを忘れてはいけません。20年後には2年間で得た利益100万円が1000万円近くまで増える可能性があるのです。

満額の700万円をデベロッパーに全額預けることで20年後に1,000万円の運用益を得るチャンスを放棄するのはもったいないと感じるのは私だけではないでしょう。

マンションはハイリスクな金融商品

もちろん運用益ではなく運用損になる可能性があるという点は承知しています。しかし住宅ローンを借りて市場価格が上下するマンションを購入するという行為はハイリスクと呼ばれるレバレッジ投資そのものです。

さらに多少のズレはありますが株式と不動産は価格に相関関係があります。どちらか一方だけが損をすることも得をすることもありません。つまり株式で損が発生するならマンション価格も下がります。

そうであれば手元資金700万円で株式を購入する行為の方がよっぽど安全と言えます。株式であれば全額100%を失っても損は700万円で済みますが、7,000万円のマンションを契約した場合、10%下がっただけで700万円の損になるのです。

手付金を100万円程度に抑えておけば契約したマンションの価格が下がった場合は手付金を放棄して解約すればいいのです。同じ損をするなら700万円よりも100万円の方がいいに決まっています。

②もっといいマンションが見つかっても買えない

「永住目的だから引渡しまでに10%下落しても関係ない。運用益なんていらない。」という考えであれば①で触れた運用益を放棄するのもありでしょう。

しかしこの「もっといいマンションが見つかっても買えない」というリスクは永住目的でも抱えることになります。いえ、永住目的だからこそ抱えるリスクです。購入までの過程で目が肥えてしまいSUUMOや広告などを見ていると契約したマンションよりも明らかに優れたマンションを見つけてしまうのです。

契約して700万円の手付金を支払った後にもっと気に入ったマンションを見つけたらどうするのでしょうか。700万円を放棄すると大きな損失になるため、泣く泣く妥協したマンションに住むことになるのです。妥協したマンションに住み続ける毎日は大きなストレスになるはずです。永住目的であれば一生後悔が続くのです。不本意なマンション購入で寿命が何年か縮まるかもしれません。

もし手付金を100万円で抑えていたら多少の出血にはなりますが手付金を放棄してもっと気に入ったマンションに買い換えることができます。永住目的であっても手付金を安くして困ることなどないのです。

③2年後なんて誰も分からない

もっといいマンションが見つからずに済んでもまだまだリスクはあります。引渡し時期にならないと顕在化しないリスクが沢山あります

  • 買ったマンションが不人気で10%以上の値引きを始めた
  • マンション市況が落ち込んで引渡し前から資産価値が暴落した
  • 金利が急上昇した
  • 地方に転勤になった
  • 家族が増えた、離婚した

解約して出直したほうがいい事態は結構あります。そんな時にデベロッパーの言うがままに手付金を支払っていたら引き返すことができないのです。

物件価格5%なら大体OK

手付金は安ければ安いほどメリットがあることはお分かりいただけたと思います。それでは手付金はいくらまで値下げできるのでしょうか。本来は手付金ゼロが理想ですが、手付金の金額は売り手と買い手が合意することで決まるので売り手の合意も必要です。

少なくとも5%までは高確率で値下げが可能です。後述する保全期間の対象となるためデベロッパー側も実際は5%で考えているようです。物件価格7,000万円であれば700万円が350万円になるのですからこれだけでも大きな値下げです。

目指すは100万円以下

それでもまだまだ高いです。もっと安くなるのであればいくらが下限でしょうか。

100万円、これが私が実際に確認した手付金の最安値です。とあるタワーマンションを購入した友人に見せてもらったので間違いありません。100万円であれば上述の解約しなければならない事態になった時でもそれほど後悔せずに手放すことができます。

友人の作戦

手付金を100万円に抑えた友人の作戦は「奥さんを前面に立てる」でした。

  • 奥さんがこのマンションを気に入っている
  • 旦那としても奥さんの笑顔が見たい
  • でも手付金は100万円しか払えない
  • 新婚夫婦の未来のために営業マンも協力して欲しい

マンション購入の決定権があるのは奥さんであることを営業マンは知っています。その奥さんを前面に立てることで誠実で解約しない客というアピールをしたのです。

保全条件は無視してよい

100万円以下を目指して手付金の値下げ交渉をするとデベロッパー側から保全条件から外れるので物件価格5%で妥協してくれと言われます。保全とは一定金額以上の手付金が保護される制度です。なんらかの理由で売主が倒産しても手付金が保護されます。

しかし売主であるデベロッパーが倒産する事態なんて滅多にありません。世界が終わると思われたリーマンショックの時でも倒産したのは中小のなくても困らない会社だけでした。三井や三菱などの財閥系は一つも倒産していません

マンションを選ぶ評価基準として財閥系のブランドマンションであること当然ですから保全条件が発動する確率は低いです。保全される権利よりも手付金の金額が安いほうが価値があるのです。

手付金を安くする方法

ローンの事前審査が通っている

買えないお客が手付金の値下げ交渉しても相手にされないのは当然です。買えるお客であることを営業マンに証明するために住宅ローンの事前審査に通っていることは最優先事項です。全てはここから始まります。

買いたいけどお金がないアピール

このアピールは「買いたい」「お金がない」どちらを先にアピールするか順番が大切です。「お金がない」アピールは一切せず、まずは「買いたい」アピールをするのがいいと思います。

しかも漠然とした買いたいではなく、運命のマンションだ、このマンション以外に買う気は無いくらいの熱意を見せると効果的です。

最初に買いたいアピールをする理由は営業マンも手付金の話は契約直前まで切り出してきません。営業マンが手付金の話を切り出してきたら相談するといいでしょう。「そんな高額の手付金は払えないです・・・」などです。

そうすると営業マンから手付金値下げが提案されます。あとはいくらまで値下げするかの交渉になります。前述の友人の事例が参考になるでしょう。

ライバル物件をダシに使うのは奥の手

上記の「買いたいけどお金がない」とセットにしてライバル物件では手付金値下げの許可をもらっていることを伝えるもの一つのやり方です。その真偽は問われません。なぜなら営業マンも手付金の値下げはあるものと認識しているからです。

ただライバル物件をダシに使うのは最後まで控えておいたほうがいいとも感じています。手付金の値下げである大前提は「このマンションを買いたい」という営業マンを本気にさせる誠実で切実な熱意だからです。

営業の仕事をしていると相手が誠実かどうかは肌感覚でわかります。最初から駆け引きを匂わす客はいい対応をされない可能性があるのです。

モデルルームの営業マンも同じだと思います。営業マンは信用する必要も頼りにする必要もありませんが、敵にする必要もないのです。誠実に冷静に商談を進めなくてはいい条件を引き出すのは難しいと思います、

部屋は営業に任せる

どうしても確実に欲しい部屋があるのであれば手付金の値下げは難しいかもしれません。そういう部屋は高確率でライバルがいますので営業マンも手付金を満額払える客を優先します。

倍率の高い部屋で手付金の値下げ交渉を行うと抽選時には裏工作で当選しないかもしれません。手付金100万円の客に当選した挙句に解約されたら売り手は大きな損失になるからです。

しかし客がついていない部屋であれば手数料の値下げが認められやすくなることがあります。成績だけが仕事のモチベーションである営業マンが見込み客をみすみす放流することはしません。

個人的には同じ間取りで階数が下がるくらいであれば、手数料が100万円以下になる部屋を選ぶべきだと感じます。それくらい手数料を低く抑えることは大切だということです。

コンサルタントに相談する

誠実に熱意をもって営業マンにも協力する、これが私の知る限りの手付金を安くする方法です。しかし所詮は素人の浅知恵にすぎません。もっと合理的に確実に手付金を安くする方法があるかもしれません。さらにその方法は物件ごとに違うかもしれません。

実はその他にも方法があるのですが不動産コンサルタントの方に教えていただいた方法なので私が披露することはできません。マンションを購入する際はコンサルタントに相談することは必須事項ですから、契約の意思を固めたのなら手付金値下げについて相談してしまうのがよいでしょう。

>> 不動産コンサルタントについてはこちらの記事もご覧ください。

不動産コンサルタントは頼りになるか?

2015.10.31

終わりに

お疲れ様でした。投資目的であれ、永住目的であれ、新築マンションの手付金を満額支払うメリットは全くないのです。

結局のところ手付金は売り手と買い手の双方が合意できればいくらでもいいのです。交渉ごとなのですから堂々とタフに値下げ交渉を行うべきです。そして、あらゆる手段を使って手付金を100万円以下にすることが大切です。

この記事が皆さんのお役に立てたならこれ以上の幸せはありません。最後までお読みいただきありがとうございました。

追記

今回の新築マンション購入時では上記のノウハウを駆使して手付金100万円以下で契約することができました。本日のNYダウが2.5%の大幅下落となりこれからリーマン級の大暴落が起きるかもしれません。数年後の引き渡し時には契約価格よりも25%も下落しているかもしれません。しかしそんな最悪の事態になったとしても100万円以下の手付金を支払うことで契約を破棄できるので心は穏やかです。

坪単価500万円の都心のマンションでも手付金の値下げが認められるのですからほぼ全てのマンションで手付金の値下げが認められると考えていいでしょう。これから新築マンションを購入される方もぜひ手付金の値下げに挑戦して欲しいと思います。

>> オリンピック後の不動産市況についてコラムを書きました。

オリンピック後にマンションの価格は下がるのか

2018.05.27










コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です