第七章:値引き交渉・売買契約

これまでのお話

こんにちは、餅つき名人です!!

妻の夢をかなえるために家を買うことになりました。家を買うならモデルルームだと地元である千葉県のモデルルーム行脚を開始します。ところが千葉県の新築マンションが想像以上に価格が高く、これなら都内のほうがいいと都内のモデルルーム行脚に切り替えました。

しかし都心のマンション価格のあまりの高さに打ちのめされます。そして東京23区の東側に活路を求めていくのですが、それでも我が家の収入では買えない価格帯ばかりでした。こうして物件の絶対額を抑えるために中古マンションを、ランニング費用を抑えるために一戸建てを視野に入れて物件選びを仕切り直していきますが、一戸建ては夫婦二人には時期尚早と判断し中古マンションに狙いを定め物件探しを続けます。

並行して不動産コンサルタントへの相談やインターネットでの情報収集、関連書籍の購読も開始し徐々に知見を深めていきました。

ただ夫婦仲は既に崩壊しており、妻のために始めた家探しの理由がなくなっていました。なぜ家探しを続けているのか?そう思いながら物件探しをしていました。もしかしたらこの家探しの旅が終わるときが夫婦関係が終わることになることを無意識に悟っていたのかもしれません。

そしてなんとか妻の実家近くの中古マンションを購入することが決まりましたが一安心とはなりません。マンション購入は事務手続きが山のようにあるのです。

値引き交渉

私の見立てでは定価で買ってもいいけど、お得感のある価格はあと5%OFFだったので、私側の仲介業者(Aさん)にそのくらいまで値下げ交渉が可能か質問しました。

すると「端数切り以上の値引き交渉をすると売主さんの心証を害することがある。そうすると元の値段でも売ってくれないこともある。本当にこの物件が欲しいのであれば定価でも買う覚悟が必要。」との返答。そこで定価でいいとAさんにお伝えして買付申込書にサインをしました。

しかし数日後に端数切りの値引きが認められたのです。欲深い私は「端数切り以上に値切れたのでは?」と思いました。しかしこの考えは間違っていたのです。

奇妙なご縁で後日に売主さんと飲む機会がありました。その席で「買い付け申し込みは沢山あったが最初から値引きを要求してきた人は相手にしなかった。売りに出したマンションはコミュニティが強固なマンションであり、今まで仲良くしてきたご近所の方のためにも真剣にこのマンションに住む覚悟のある人に譲りたかった。だから定価でも買いたいと言ってくれたから餅つき名人さんに譲ることにした。」と言われたのです。

Aさんは知っていたのです、「値引き交渉は諸刃の剣」だと。

端数切りの値引きがどのようなプロセスで成立したのか詳しく分かりませんが、買主の意思である買い付け申し込みは定価で出しつつ、Aさんの独断という形で「買主は新婚でこの街で新しい人生をスタートさせる。そのために人生の先輩として若い夫婦を少しだけ応援をして欲しい。」というようなアプローチをしてくれたようです。

そのアプローチに対して売主さんも若い二人のためならと値引き交渉を受けないつもりだったにも関わらず端数切りの値引きに応じてくれたのです。端数切りとはいえ約100万円もの値引きですから大いに助かりました。

よく中古マンションは1割ほど値引きされて取引されているなどと言われますがケースバイケースなようです。価格が妥当で定価で買ってもいいと思える物件に出会えたのなら直接の値引き交渉は無理せず、仲介業者の独断という体裁をとって間接的な値引き交渉をするのがいいかもしれません。売主さんに嫌われたらその物件を購入するのは不可能になってしまうからです。

そしてこの端数切りの値引きはすべて仲介業者さんのおかげでなのです。優秀な仲介業者さんに依頼するとこのようなプロの手腕を存分に発揮してくれます。反対に無能な仲介業者に依頼すると私利私欲に巻き込まれ損することもあります。

例えば新浦安の仲介業者は両手(売主と買主の両方から手数料をもらえるので売上が2倍)をしたくて「私にお任せください」を連呼し決して値引き交渉をさせようとはしませんでした。代理人としてあるまじき行為です。スコットボラスの爪の垢を煎じて飲ませたいです。

中古物件の取引の際には優秀な仲介業者を味方にすることがどれだけ大切なのか痛感した次第です。

売買契約

売買契約は重要事項説明が事前に行われ、その後は契約書に押印して、最後に手付金をお渡しして完了しました。

重要事項説明書は私側の仲介業者(Aさん)が事前に総チェックしてくれ内容を共有してくれたたこともありスムーズに行われました。重要事項説明書で気になる点があれば契約しない覚悟で来たのですが気になる点が全くなく拍子抜けしました。

重要事項説明が終わるころに売主さんがお見えになり、雑談をしながらお互いに契約書に押印していきます。その際に美味しいお店や夏祭りなど地元の情報をたくさん教えていただきました。

妻に精神疾患があることが発覚

会社で支給される健康保険の医療明細を見ていたらメンタルヘルスの明細がやたらと目につきます。さらに妻が以前住んでいた自治体からメンタル系の給付のようなハガキが届いたりもします。

妻に確認してみたところ「言ったら結婚してくれなかったでしょ。言う必要なんてないじゃない。私は結婚して子供が欲しかっただけだから。」との100点満点の回答が返ってきました。

妻が年金を払っていないことが発覚

さらに妻が年金をほとんど払っていないことが発覚します。何気なくあった年金定期便を見たら40歳間近にして年間の年金給付額が9万円だったのです。

妻は年金を払わず、月4万円の小遣いを少ないと不平不満を言い、化粧品と友達との飲み会に有り金を注ぎ込み、挙句の果てに5000万円もする新浦安のマンションに住みたいとワガママを言っていたのです。

「狂ってる・・・」この一言以外に妻を表現する言葉が思い浮かびませんでした。現実的には年金が将来もらえる可能性は低いでしょう。逆ピラミッドの人口構成でネズミ講方式の年金が成立するはずがありません。私自身もキャッシュフロー表を作成する際は年金はもらえないものとしています。

もちろんフリーランスであれば年金を払わないという積極的な選択もあります。その場合は毎月年金分の積立をし相当の貯金があっての話です。妻は離婚後の暮らしで冷蔵庫を買うお金すらないほぼ無一文なのです。

実際には別に年金を払っていないからといってその人がダメだと決めつける理由にはなりません。ただここまで積み上げてきた不満と我慢が限界に達しただけなのです。その最後の1ピースが妻の年金不払いだったのです。

不妊治療は体外受精の段階へ

どんなに疲れていてもSEXをしなくてはいけないタイミング法地獄に耐えても妊娠の兆候は訪れず、痺れを切らした妻が最後の望みをかけて順天堂医大に行ってきました。そこで伝えられたのは「自然妊娠のステージでやれることは全てやり尽くしている。体外受精に切り替えてはどうか」というアドバイスでした。

体外受精に切り替えたいと言い出した妻を見て「本当にこのような人間が親になっていいのか」という心配が頭をよぎります。自然妊娠した場合は運命と諦めることができますが体外受精をしてまで妻との間に子供が欲しいのかと言われたら答えはNOでした。

もちろん体外受精をしたからと言って子供を授かるわけではありません。実際のところは私が妻との間に子供を望んでいなかったのです。これまでお伝えしたような特殊な人間性である妻を母親にした子供のことを考えると不憫でならないからです。

そして、体外受精を渋る私に対して妻からの嫌がらせはますますエスカレートしていくことになります。夫婦だからといって何をしてもいい訳ではありません。その境界線を妻は超えてしまったのです。

本日の終わりに

この時期は離婚秒読みの段階でした。不動産探しの旅の中でお互いの価値観に大きな溝があることがはっきりしました。さらに不妊治療の最終手段である体外受精についても溝が埋まることはありませんでした。そしてお互いにエゴを捨てきれず相手に共感せずその溝を埋める努力をしなかったのです。

今後は住宅ローンと引き渡し、離婚とリフォームについて記事にします。リフォームの話はかなりの大作となりますが役に立つ情報を記事にできると思いますので楽しみにしていて下さい。

それでは今日はここまで、お疲れさまでした!!