ご挨拶
こんにちは、餅つき名人です!!
妻の実家の近くに中古マンションを購入した挙句に離婚してしまいました。当然のごとく元妻の実家の近くに住み続けるのは嫌でした。しかし住めば都という言葉は真実だったらしく、しばらく暮らすうちに馴染みの店や知り合いができ、いまではすっかりこの街に馴染んでこの街に愛着がわいています。
そんな状況なので住み替えのハードルは以前よりも高くなっています。しかし今住んでいるマンションと街を越える物件を探す旅を止めるつもりはありません。当ブログのマンション購入ノウハウ集のノウハウを活用して新築マンションを評価し、魅力的な分譲マンションが見つかったら住み替えをしたいと思っています。
評価は各項目で0~2を付与し100点満点換算で判断します。現在住んでいるマンションが83点なのでそれを超えるマンションを探しています。この83点を超えるのであれば分譲でも賃貸でもOKです。
前述の通りこの最新マンションレビューは私が現在のマンションから住み替えたいかという個人の趣味嗜好を基準としています。勘違いや誤解や決めつけのままに書き散らしていきますので、道端で拾った他人の日記を覗き見るようなゆるい気持ちでお読みください。
それではしばらくの間よろしくお付き合いください。
物件概要
本日の物件は「パークホームズ錦糸町ザ レジデンス」です。
錦糸町駅徒歩11分、両国駅徒歩11分と駅距離に難があり、販売価格を下げるために強烈なコストダウンをしています。不安要素がいっぱいと言ってよい当物件です。
(1)周辺情報チェック
チェック1:最寄り駅に魅力はあるか→2点
最寄り駅は錦糸町駅だとデベロッパーの三井は主張しています。当物件の目の前の三つ目通りを越えると錦糸町の名称を物件名に使えないそうですので、錦糸町徒歩圏の最果てと言っていいでしょう。
錦糸町駅はJR総武線の各駅・快速と半蔵門線が使えます。城東地区で最も大きく便利な駅で東京駅まで総武快速線で10分弱です。治安の面で少し不安がありますがスラムではありません。
チェック2:駅徒歩時間は本当で妥当→0点
推奨されている北口からのルートは実際に歩くと11分強でした。GoogleMapだと徒歩11分表記です。途中に信号はありますが足止めされるほどではなくフラットな道を歩くので距離のわりにスムーズに家と駅を往復できます。体感時間は8分程度に感じます。
また非推奨の南口からのルートは歩くと10分強です。実は南口のほうが明らかに駅徒歩時間は短いのですが、南口は完全な歓楽街のためイメージを気にしてデベロッパーは北口からのルートを推奨しているのだと思います。
しかしどんなに表記よりも体感が短くても駅徒歩11分は資産価値の面で大いに不利です。
チェック3:周辺に空き地やコインパーキングがない→0点
四方を道路と建物で囲まれており既に開発の余地がない土地のようです。目の前に大きなビルが建設されるようなことはなさそうです。
ただ南側の斜め向かいに13階建て程度のペンシルビルがあり、人気の高い南側の部屋は下層階から上層階までペンシルビルから部屋の中が丸見えになります。
将来のリスクではなく既に欠点を抱えているというのが実情です。
チェック4:嫌悪施設がない→0点
錦糸町駅の北側は再開発地区なこともあり風俗などの嫌悪施設はなさそうです。南側は風俗店が立ち並ぶ強烈な繁華街です。ただ物件から多少の距離があるので評価が難しいところです。
また西側にある三ツ目通りの交通量と排気ガスを減点対象とするかは個人の判断ですが私は減点対象だと感じます。窓を開放し風通しが楽しめないのは人として生活する上で寂しいものです。
さらに北側には線路の高架があります。電車の走行音は間違いなく聞こえます。物件に二重サッシが採用されていることからデベロッパーが難点と認めているようなものです。
繁華街、幹線道路、線路の3点セットが揃った物件に0点をつけなければ0点は一生つけられないでしょう。
チェック5:周辺道路は広く、駅までの道が安全→2点
北口からのルートは駅周辺の歩道が狭く、自転車も多いためマイナスですが、駅から離れると快適な歩行ができます。南口からのルートは快適そのもので日常使いは南口のほうがいいでしょう。歩道が広く文句ありません。
チェック6:歩いている人の服装と歩きタバコ率→1点
現地に行きましたが普通の街でした。新小岩・小岩あたりは歩きタバコ王国で吐き気がしますが、錦糸町はタバコを吸いながら原付を乗る程度でした。歩行者の服装も普通で、おしゃれな男女も見受けられ、墨田区は大人の街といえそうです。
※ 私は嫌煙家のため路上喫煙や歩きタバコに対して極端な低評価を下すことをお許しください。
チェック7:地盤など災害に対する危険度→0点
インターネットで調べてみると地盤が弱く、水害にも弱い地域なのが分かります。正直言って地盤を優先するのであれば購入対象外となる地域です。
(2)間取りチェック
チェック1:アルコーブ・玄関ポーチが確保されている→1点
最低限のスペースはありますが、満足のいく空間ではありません。
チェック2:居住空間に柱が食い込んでいない→2点
食い込みが皆無ではありませんが、生活空間を侵食するほどではありません。当物件はコストダウンが強烈な物件ですがこの点は評価できます。
チェック3:パウダールームの入り口はリビングにない→0点
当物件はコストダウンの塊です。60㎡で無理やり3LDKにしている部屋は当然のごとくパウダールームの入り口はリビングにあります。
チェック4:天井高は確保されているか→1点
2450mmが主のようです。2450mmだと下がり天井との組みあわせになると圧迫感を感じてしまいます。悪くはないけれど良くはないです。
チェック5:二重天井・二重床か→0点
しっかり直床です。パークホームズが12階、近隣のブランズが11階なのは床の差なのかもしれません。もしパークホームズが二重床を採用していたら11階になった可能性があると思うのは素人だからでしょうか。
当物件は販売価格を下げるために直床にして戸数を増やそうとしている意図を感じます。パンフレットの安っぽさ、押上のモデルルームの使いまわし、涙ぐましいコストダウンがされています。
チェック6:ベランダは広いか→1点
広くはないですが不満が出るほどでもありません。
チェック7:天井の梁は目立つか→2点
総じて目立たないように工夫がされています。
(3)価格チェック
チェック1:坪単価は妥当か→2点
私が買える予算の部屋の坪単価は260万円です。当物件よりも駅距離が近いブランズ錦糸町が270万円、錦糸町駅から総武快速線で次の駅の新小岩駅で分譲されていたライオンズ新小岩グランフォートの坪単価が250万円です。
ライオンズは高すぎだと思うのですが完売してしまった以上、この価格が市場価格ですので当物件の坪単価は妥当でしょう。
チェック2:駅距離単価が妥当か→0点
駅距離単価は48万円です。ブランズ錦糸町が32万円、中古だとザ・グランアルト錦糸町が19万円、ブリリアタワー東京が18万円なので、相当に割高です。少なくともブランズ錦糸町以下にならなければ高値掴みになってしまいます。
チェック3:価格の下落率は低いか→0点
築年数 0年 駅距離単価48万円 下落率 0% 価格4700万円
築年数15年 駅距離単価32万円 下落率33% 価格3150万円
築年数35年 駅距離単価23万円 下落率52% 価格2450万円
上記が計算結果です。途中で売却する場合には残債割れのリスクが見て取れます。モデルルームでは周辺の中古価格が値上がりしている事例を引き合いに資産価値をアピールされますが怪しいです。おそらく一部の成功事例だけを事例にしていると思われます。
ただ築年数が古くなると錦糸町駅の駅力で資産が維持されますので、当物件を買うのであれば15年後に中古市場で買い叩くのが賢い選択だと感じます。
なお2016年の価格高騰の状態でこの試算結果なので実際には35年後の資産価値は1800万円程度に設定しておきます。
チェック4:管理費・修繕費は妥当か→0点
三井の物件は管理費が高いことで有名ですが、本物件も高いです。60㎡で18000円程度の管理費がかかります。外廊下にもかかわらず平米あたり300円程度です。安い高いの基準である200円と比較すると明らかに割高です。管理費の高さは月々の負担に直結しますので注意が必要です。
チェック5:周辺賃料より月々の支払いが安いか→2点
購入した場合
支払額 14.6万円
管理費修繕費 3.5万円(35年の平均)
固定資産税 1万円(月割)
諸経費 1万円(35年の月割)
ローン控除 ▲0.6万円
35年後の価値▲4万円(月割)
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合 計 15.5万円
賃貸した場合
家賃 16万円
諸経費 1万円(敷礼金・更新料・保険料等を35年の月割)
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合 計 17万円
62㎡・4700万円の部屋を金利1.6%で計算するとこのような結果になりました。駅距離と広さが同程度の賃貸物件より1.5万円ほど安いので2点です。
チェック6:個人的な価値観を満たすか→2点
今回は「近所に個人経営の美味い店がある」「職場までドアtoドアで60分以下」の2つです。錦糸町はチェーン店から個人店まで飲食店には事欠かず、職場まで60分以内なので文句なく2点です。
(4)結果
(1)周辺情報 6/14点
(2)間取り 7/14点
(3)価格 6/12点
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合計 19/40点 → 100点満点換算で48点
上記が得点結果です。ほとんど赤点と言っていいでしょう。
(5)総評
当物件はとにかくコストダウンの塊であり昨今の新築マンション業界の象徴的な物件です。直床にし、60㎡台の3LDKにすることで戸数を確保し販売価格を下げようとする意図が見え見えです。
さらにモデルルームは別の物件のものを使いまわし、パンフレットなども必要最低限に抑えています。これらのコストダウンが割安の販売価格に結実しているのであれば文句はないのですが当物件の販売価格は明らかな割高です。残債割れのリスクが濃厚です。
またコストダウンが強烈で管理費が高いのですから永住目的にも適しません。正直、今住んでいるマンションから買い替えを検討する要素が何一つ見当たりません。三井はなんでこんなマンションを供給しようと思ったのでしょうか。駅距離を納得させるだけの付加価値をつけようとは思わなかったのでしょうか。
錦糸町の家賃は利便性のわりにリーズナブルです。リスクなく利便性だけが享受できる賃貸の方が賢い選択です。ただ錦糸町駅徒歩圏内のためローンを払い終えればそれなりの資産価値が残るのも事実です。
当物件は間違いなく竣工後も売れ残るでしょう。値引き交渉で南向きの部屋が3000万円台まで下がるのを狙っていきたいと思います。
本日の終わりに
いかがでしたでしょうか?独断と偏見に満ち溢れたマンションレビューですのであまり真剣にならず間違いは笑って無視して、参考にできる部分だけ参考にしてください。
それでは今日はここまで、本当にお疲れさまでした!!
後日談
ブランズ錦糸町が即完売しました。当物件も完売してもいいはずですが、もちろん完売していません。当物件の資産価値は販売価格よりも低いことの証左と言えそうです。
ただフラット35が1.19%という強烈な低金利になったので値引き幅次第では購入を考えてもいいのかもしれません。錦糸町駅はそれだけ利便性が高いと感じているからです。
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