はじめに
こんにちは、餅つき名人です。なんでこんなペンネームなのかは内緒です。
私はゆる〜い家電好きです。PIONEERのプラズマテレビ(KURO)を2台、SONYの有機ELテレビ(XEL-1)を3台購入する程度のゆるさです。
特にテレビが好きでブラウン管、液晶、プラズマ、有機EL、プロジェクターと数々のテレビを購入しています。いま使っているのはKD-65X9200Aという初期の4Kテレビです。これまでの人生でテレビだけで400万円以上は散財しています。
その他にもデジカメ、HDDレコーダー、炊飯器、掃除機、AVアンプ、スピーカーなど興味が湧いた家電はお財布が許さなくても購入してきました。
このカテゴリ「家電レビュー」ではそんな家電芸人レベルのゆる〜い家電好きがマンション購入で金銭感覚を麻痺させてしまい、衝動に任せて購入した家電の感想を記録したものです。
このマンション購入というイベントは曲者で、何千万円もの買い物をしたあとは金銭感覚のレベルが急激に上昇してしまいます。まるで自分がお金持ちになったかのように錯覚してしまうのです。
私の例だとマンションを購入する前はお寿司を食べるときはスシローで10皿までと厳しい上限を決めて食べていたのに、マンション購入後は銚子丸で皿数を気にせず食べてしまうようになりました。とんでもない成金ぶりに自分でも呆れています。
この記事はマンション購入で自分がお金持ちだと勘違いした人間の感覚が評価基準ですからくれぐれも本気にしないでください。芸能人の不倫やバラエティ番組で食べ物を小道具にすることが許せないタイプの人は読まないでください。
また完全な自腹購入なのでメーカーから商品を貸し出してもらって書かれた広告目的のレビューのようにメーカーに配慮した美しいレビューにはなりません。基本的には買わなければよかったという愚痴ですのでご了承ください。
本日の家電
数ヶ月ぶりの家電レビューとなりましたが、今回レビューするのはAVアンプ「Marantz NR1609」です。
詳しくはAV Watchの記事をご覧ください。私のような素人にとっては無駄に大きいだけのまさに無用の長物であるAVアンプを、スリムにして「リビングの生活を豊かにするマルチコントロールセンター」というコンセプトで売りに出したら瞬く間にヒット商品となったAVアンプの2018年度版です。
私は音響に関して全く知見も興味もありませんのでほとんど役に立つレビューにはならないことをお断りしつつ早速レビューしてみたいと思います。スピーカーケーブルを変えて音の違いを楽しむような人はいますぐブラウザの閉じるボタンを押してくださいね。このブログでは水素水は取り扱っておりません。
購入を決めた背景
昔はSACD(超高音質のCD)でJAZZの名盤を揃えたりしていたのですが一度全て売却して音楽のない生活をしていましたが、数年前からLPレコードで音楽を聴くことがマイブームとなってきていました。レコードのジャケットをポスターがわりに壁に飾るとオシャレなことに気づいたことと、レコードならではの温かみのある音質に心奪われたからです。
ただ、SACDと一緒に手持ちのPioneerのCDプレイヤー、アンプ、スピーカーの一式も処分してしまったので、LPレコードはテレビ(KD-65X9200A)のスピーカーで聞いていました。テレビのスピーカーとしては悪くない性能ですし素人には十分な音質でしたが、やはり普通のスピーカーで聞きたいという欲求が抑えきれなくなってきたのです。
そこでスピーカーとアンプの検討に入りました。まずはスピーカー選びですが経緯は次のスピーカーのレビューで詳しく書くとして、結果的に富士通テンのTD508MK3を選択しました。
次に選ぶのはアンプです。TD508MK3はフラットな音質のスピーカーなので低音に定評があるDENONのプリメインアンプ「PMA-1600NE」を第一候補としました。ただ私にとって10万円のアンプは高級品過ぎます。夜の飲み代だけで毎月20万円近いのに家電になると価格にシビアになるのはどうしてなのかは自分でもわかりません。
そんな折に今回のレビュー対象となる「NR1609」が発表されたのです。しかもMM対応のPhono入力も追加してアナログレコードプレーヤーとも連携可能になったとのこと。レコードをきちんとしたスピーカーで聴くことが第一目的であった私の要望をメーカーが聞き入れてくれたかのような絶妙なタイミングでの発表です。
また私は100本以上のLive Blu-rayを購入しており、出来たら歌声がはっきり聞こえるセンタースピーカーを追加してフロント3chで視聴したいという要望も持っていました。さらに10月13日に発売されるSONYの有機ELテレビ「KJ-55A9F」はテレビのスピーカーをセンタースピーカーとして利用できるモードが搭載されるニュースが飛び込んできたのです。
買い時とはまさにこのことなのでしょう。「PMA-1600NE」よりも価格が4万円以上安く、レコードプレイヤーとも連携可能となり、「KJ-55A9F」をフロントスピーカーとして駆動できる当製品「NR1609」を買わない理由がありません。早速Amazonで購入しました。
使ってみて感じたこと
Good:駆動力に不満はない
冒頭で述べたように私には音質を語れるような崇高な耳も感性もありません。さらに音質はスピーカーによっても大きく変化します。アンプには音質というよりもスピーカーの潜在能力を余すところ発揮できるだけの駆動力があるかどうかがチェックポイントなのだと思うのです。
そして、前述の通りスピーカーは小型のTD508MK3ですからNR1609の駆動力に不満はありません。今もsarah vaughan with clifford brownのレコードを聴きながらこのレビューを書いていますが、フラットで軽やかなmarantzらしい味付けの音質は近隣への配慮が必須なマンションにピッタリです。
サラヴォーンのドスの効いた伸びやかな声(初めて聞いた時おっさんが歌ってると思った)、クリフォードブラウンの若々しい春の芽吹きのようなフレッシュなトランペットの音色が心地よく響いてきます。
Good:マンションに嬉しい控えめな低音
フラットで軽やかな音質と表現しましたが、反対に低音に関しては若干控えめです。街中で見かける車外に重低音を撒き散らしながら己の馬鹿耳加減を誇示するような人たちにはとてもオススメできません。
世間では低音が効くことを有り難がる風潮がありますが、音楽において低音はあくまでスパイスでありメインディッシュではないのです。何にでも七味唐辛子やタバスコをかけるようなものです。ただ個人的にもあと少しだけバックバンドのベースやドラムが前に出てくると嬉しいなとは感じます。
しかし集合住宅であるマンションで低音は音の暴力でしかありません。お馬鹿でキュートなご近所さんがタレ流す重低音に苦しんだ経験がある人もいるはずです。どんなに彼らが悪くても我々が加害者側に立つようなことは絶対にあってはなりません。殴られたからといって他人を殴ってはいけないのです。
またより現実的な問題としてはリビングの低音が子供部屋や寝室に漏れてくることでしょう。低音は下だけでなく横にも広がるのです。深夜にリビングからボンボンと低音が漏れてきては安眠することは不可能です。しかし、このNR1609とTD508MK3の組み合わせならそんなトラブルは発生しません。
Good:小音量でもくっきり広がる音
低音こそ控えめですが音は20畳のリビング空間を埋め尽くすかのように広がるので普通の人であれば当機種の音に関して不満はほとんど出ないでしょう。
また小音量でもしっかりと音が聞き分けられるのも特徴です。音量を下げても音がへばらないのは深夜に音を楽しむ私のような人間にはありがたい特徴です。ヘッドホンを使えばいいという人もいるでしょうが私はヘッドホンの音が苦手なので小さな音量であってもスピーカーで音を聞きたいのです。
ただこの音の明瞭感と広がりはスピーカーであるTD508MK3の特徴のような気もしますが切り分けのしようがないので当機種の特徴とします。
Good:スリムなサイズが最高
オーディオ機器は大きくて重い方がいいと言われます。しかし私のような一般人にとって無駄に大きく出入力端子が山盛りのAVアンプはグロテスクなステンレスの塊でしかありません。特にAV機器をオープン型のブックシェルフに収納している私にとってはその不必要なまでの存在感は好ましくありません。
しかし当機種はBlu-rayレコーダーより少し大きい程度のコンパクトサイズであり写真のようなブックシェルフに収納しても圧迫感がありません。正直に言えばデザインはグロテスクで巨大なAVアンプと変わらないので違和感はあります。圧迫感がない分だけまだマシというのが正確な表現かもしれません。
AV機器は旧来の愛好家ではなく私のような素人でも欲しくなるようなデザインを心がけてほしいものです。バルミューダの扇風機(The Green Fan)やダイソンのコードレス掃除機が大ヒットしたことを抜け目なく真似して欲しいのです。
Good:Bluetooth接続が便利
私はAmazon Musicを愛用していますが、当機種とパソコンをBluetooth接続することでより良い音質で音楽が聴けるのは思ってもみなかった利点です。アナログレコードに比べると音質が劣るAmazon Musicですが、当機種を経由することでパソコンのしょぼいスピーカーで聞くよりははるかに良い音質で音楽を楽しむことができます。
もちろんパソコンやスマホで見るYouTubeやNetflixの音も当機種と接続することでパワーアップします。もうこれからのAVアンプはスマホとパソコンとの連携は必須機能と言っても言い過ぎではないでしょう。一度この快適さに慣れてしまうともう元には戻れません。パソコンをひらけばデビットボウイのアルバムが聴き放題なのですから。
ちなみにいまはAmazon musicでデビットボウイのLIVEアルバム「WELCOME TO THE BLACKOU」を聞いていますが相当にいい演奏なのでアナログレコードを買おうか迷い中です。本当にいいパフォーマンスで、特に声の色気が素晴らしいです。
Bad:UIが悪い
当機種はパークコート青山ザタワーのような贅の限りを尽くしたAVアンプではありません。割り切るところは徹底的にコストダウンを図っています。長谷工の直床のようなものです。その最たる例はUIです。もはや二度と見たくもないほどに無様で遅いUIは価格を下げるために妥協した結果なのだと諦めるしかありません。
幸いなことに設定する項目は少なく、何度もいじるものではないので我慢は可能です。買う前に覚悟をしておけば問題ないとも言えます。
Bad:リモコンが使いづらい
使いづらく不細工なリモコンも価格を下げるために妥協した産物です。おまけに反応も悪くイライラすることがしばしばあります。スマホのアプリだともう少し使いやすいようですが家の中でスマホを使う気にはならないので私にとっては意味のないものです。やはり付属のリモコンでキビキビと操作したいのです。
総評
オススメ度(☆☆☆:万人にオススメ)
冒頭で触れたようにメーカーが掲げた「リビングの生活を豊かにするマルチコントロールセンター」というコンセプトは見事に実現されています。Blu-rayレコーダーもパソコンもテレビも全てが当機種に繋がるのです。そしてお気に入りのスピーカーで音を鳴らすことができるのです。
さらに低音控えめな特徴がマンションでの利用に最適なことも見逃せないポイントです。低音は控えめですが音自体はmarantzらしい軽快な音なので不満に感じることもありません。
当機種は直床で長谷工施工ではあったけれど、立地のよさと適切な価格で誰にでもオススメできたザガーデンズ東京王子のようなAVアンプです。もしあなたがちょっといい音が聴ける手頃なアンプを探しているのなら当機種を買っておけば不満はほとんどないでしょう。Amazon価格65,977円以上の価値はあります。
>> ザガーデンズ東京王子の懐かしいレビュー
過剰な期待は禁物
ただ見事満点を獲得しましたが、音質について過剰な期待は禁物です。決して想像以上の音質が得られるわけではありません。まぁこんなものかな、今までよりちょっとだけいい音かな、くらいの向上を感じられる程度です。いないとは思いますが当レビューを見て当機種に興味を持った方がいたならこの点はぜひご注意ください。
終わりに
オーディオに全く興味がない素人が書いたレビューではありますが、このレビューがNR1609を検討されている方のお役に立てたならこれ以上の幸せはありません。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。次回レビューはスピーカーのTD508MK3になります。お楽しみに!!
若々しい春の芽吹きのようなフレッシュなトランペットの音色が心地よく響いてきます
この表現がとても素敵だと思いました。
すべての記事に感想を書く行脚の旅に出ようと思います。餅つき名人先生万歳!しかし八時までしかお店やってないから飲み代減ったことでしょう。
飲み代だけでなく体重まで減っています(笑)
マンションレビュー毎回楽しみに読ませていただいています。
レビューで評価いただいたマンションに住んでおります。
触れられていなかった バス便の良さ他で 大変快適に過ごしています。
質問ですが、UI って何ですか?
※ 一部変更のうえで公開しました。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。お住まいのマンションは実需向けマンションとしては十分に買いのマンションでしたが、お住まいの方が実際に満足されているとのことで何だか自分のことのように嬉しく思います^^
さてUIとはユーザーインターフェースの略になります。メニューの使い勝手と解釈いただければいいかもしれません。記事にも補足を入れておきますね。更新頻度の低いブログですがぜひまた遊びにいらしてください。今後ともよろしくお願いいたします!!