第75棟目:パークタワー勝どきミッド/サウス

本日の物件

こんにちは、餅つき名人です。前回、前々回ともに簡易版と称して10,000文字のレビューを送りつけるという嫌がらせを行ったところ世間様からの信用を失ってしまいました。今回こそは自重して5,000文字を目処にして簡潔にレビューを終わらせます。

さて、本日のレビュー物件は「パークタワー勝どきミッド/サウス」です。事前案内会が予約で瞬殺となり、読者の方からもひっきりなしにリクエストを頂いている超人気物件です。

そんな超人気物件を簡易版レビューにするのは勿体ないというご指摘もあるかもしれません。実はこのくらい注目されている物件を簡易版レビューで済ますことで簡易版レビューに対する私自身のハードルを下げたいとの思いがあります。

自分自身の中で勝手にハードルを上げてしまった原因の一つに前回のプラウドタワー金町のレビューに対する反省があります。元葛飾区民としての渾身のレビューに仕上げたところ、これを真に受ける人が続出したからです。

レビュー内で紹介したYouTubeの水害動画(葛飾区が作成した公式動画)に対して契約者の方から「ネガティブキャンペーンはやめろ!!」とのクレームをいただいたのは極めつけの出来事です。

最初は「ダチョウ倶楽部と同じノリだな♪」と微笑ましく思ったのですが、本気のクレームだと分かった時の背筋が凍る感覚は ガリガリ君を一気食いした時に勝るものでした。

世田谷区の警告に対して「資産価値に影響する」と抗議する世田谷区民と同等の発想する人が葛飾区にまで押し寄せて来たことにマンションバブルが末期であることを確信しました。

資産価値より命守って 世田谷区が水害を検証
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62180970R30C20A7000000/

世田谷区民や杉並区民を「権利ばかり主張して隣近所で助け合う気持ちがない自己中心的な人たち」と喝破する昔ながらの心意気が葛飾区民にはあるのですが、こういう自己中心的な主張をする人たちによって葛飾区の古き良き下町の心意気も浄化されていくのでしょう。外来種が国内の固有種を駆逐してしまうようなものであり寂しい限りです。

しかし、この悲しい現象は身の程もわきまえずタワーマンションを建設しまくる葛飾区の行政の結果ですから仕方のないことです。葛飾区は立石まで再開発して何がしたいのでしょう。立石で飲んでいて賛同者がどこにもいないのですから不思議で仕方がありません。

さて、当レビューで言いたいことはもうおしまいです。パークタワー勝どきに関する役に立つ情報が必要であれば、のらえもん氏のブログおよびスムログの座談会の2つを読めば事足ります。これ以降は毒にも薬にもならない超退屈なマンションレビューになりますので読まないことをお勧めします。

マンションを検討するために様々なブログや掲示板を読み漁った素人が「俺でもできるよね?人気者になっちゃう?」と勘違いして有名マンションブログの構成を丸パクリして開設したものの、才能も情熱も人気もないことに気付き放置されることになるマンションブログ以下のつまらなさを保証します。

なお、当レビューは当ブログの「インターネットで調べれば15分程度でその新築物件の適正価値が分かる」という主張を証明するものであり、読者の方が真似できるようお手本を示すものです。

ただ、今回は簡易版のレビューを完成させた後にモデルルーム見学してしまいました。当レビューが簡易版の体裁を保ちながらもやたらと現地調査のテイストが盛り込まれているのはそのせいです。また、内容の加筆修正を繰り返したため長い割に中身の薄いレビューになっています。あらかじめご了承ください。

お断り

当物件を検討されている方へ

当レビューは「夜遊びが大好きなサラリーマン(40代・バツイチ・都心在住)の私が買いたいか」という個人的主観が評価基準です。マンションに求める条件は十人十色であり、私の評価基準が皆さんの評価基準と異なって当然です。

当レビューの結果が悪くてもご自身の評価基準で合格であれば迷うことはありません。他人が推奨する株を購入して金持ちになった人間がいないのと同じです。他人が言うことを気にするのは自分の判断に自信がないことの裏返しでしかないのです。

特に子育てを最優先事項にするファミリー層にとっては何の参考にもなりません。「離婚するような人間の言うことは信用できない」「錦糸町に住んでいた人間が偉そうなことを言うな」など聖人君子の皆様から心温まるご意見を頂戴することもあります。

こんな台詞を平気で口にできる人間を親に持った子供がかわいそうだなと思いますが、寄せられるクレームが私に向けてではなく、自分自身の不甲斐なさに向けたものであることを私は知っています。当ブログにクレームを入れることで少しでも心が軽くなののであればどうぞご自由になさってください。

>> レビューで使う評価軸はこちらをご覧ください。

【最新版】初心者が自宅でできる良質なマンションの見分け方

>> モデルルームに行く前にこちらをお読みください。

モデルルーム

初心者がモデルルームに行く必要がない6つの理由

当物件を契約された方へ

家電を買った後に価格コムの最安値や口コミを読む被虐的な趣味のある方がいますが、非生産的な行為であることは誰の目にも明らかです。マンションも同様です。契約書にハンコを押した時点でもう後戻りはできないのですから未来に向けてやるべきことに集中すべきです。

誰もが認めるマンションなんてこの世の中に存在しません。坪単価1,000万円を超えるザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵ですら文句を言う人がいます。分譲時の価格から2倍近くの価格で取引されているワテラスタワーレジデンスの販売時に「資産価値が保たれるか心配」という人もいました。

私が新築で購入した都心マンションも例外ではありません。当時の口コミを見れば「高い、高過ぎる」と価格に対してのネガティブキャンペーンを筆頭に、些末なデメリットをことさらに強調する口コミがずらりと並びます。

しかし、販売を開始してみれば順調に完売し、引き渡し後から1年経たずして分譲時価格からかなり上昇しての成約事例が多発しているのが残酷な現実です。口先番長が書くネット上の情報がいかに無価値なものであるのかがよくわかります。

当物件を契約された方は自分自身で徹底的に調べ上げたうえにプロの評価まで確認して、自信を持って契約したのです。予算も度胸も審美眼もない哀れなネット民からのどんな罵詈雑言でも中条あやみからの愛の告白にしか聞こえないはずです。

もしこのレビューが安田大サーカスのクロちゃんが歌うアイドルソング並みに不愉快に感じるとしたらすぐに病院に行ってください。コンクリートの塊と自分自身のアイデンティティを同一化するのは正常な人間がやることではありません

この笑顔を見て心を落ち着かせて下さい

得点

チェック1:東京・品川・新宿まで30分程度→合格

※ 当項目はどれだけ便利な駅なのかという最寄駅の駅力を判定します。

最寄り駅となる大江戸線勝どき駅からは東京駅まで23分、品川駅まで22分、新宿駅まで24分です。恒例の総武線沿線駅で例えれば新小岩駅とほぼ同レベルとなります。

中央区という都心に存在する駅が「新小岩の客層が一番最低」とキャバ嬢に罵られる総武線屈指のお下品タウンにある駅と大して変わらない交通利便性であるという事実は破壊力抜群ですが、勝どき駅の交通利便性の高さに文句はありません。よって当項目は合格とします。

  1. 勝どき駅 東京駅まで23分、品川駅まで22分、新宿駅まで24分
  2. 新小岩駅 東京駅まで14分、品川駅まで24分、新宿駅まで31分

BRTの感想

現地調査のついでにプレ運行中のBRTに乗車してみました。普通のバスより通路幅が広く乗り心地は都営バスより上質です。新橋駅に向かう交通手段の選択肢になる予感がします。

もちろん新橋駅は秋葉原駅と同様に乗り換え前提の中途半端な駅なので、そんな人がいたらの話です。銀座線や山手線に乗る必要があるのであれば沿線に直接住んだ方が便利であることは言うまでもありません。

また、BRTの車両は通路幅が広いのでベビーカーを畳まずに乗車している子育て世帯の乗客を多く見かけました。小型車両の大江戸線にベビーカーで乗り込むよりは罪悪感が薄れるのでしょうか。子育て世帯がやたらと多い湾岸エリアにとってBRTは主要な交通手段になるかもしれません。

なお、勝どきの停留所は全ルートのバスが停車するので心配する必要はないかもしれませんが、オリンピックの延期でこの当物件と同時期に引き渡しとなった晴海フラッグの居住者がBRTを利用し始めると乗り切れずに何本ものBRTを勝どきの停留所で見送ることになる可能性があります。

都営バスの感想

湾岸エリアの現地調査に都営バスは欠かせない交通手段です。今回も東京駅から都営バスを利用しましたがコロナの影響で乗客は少なく渋滞もなく快適に利用できました。晴れた休日に旅行気分を味わうためなら利用してもよいでしょう。

それにしても、駅直結のマンションに住んでいるのにわざわざ外に出てバスに乗るという行為は当物件に住む人だけが味わえる極上の羞恥プレイです。さらに丸の内の勤め人だと駅直結の恩恵をほとんど享受できませんからその刺激はたまらないものがあります。

>> 都営バスについては完全に忘れ去られたこのマンションでも触れています

第68棟目:晴海フラッグ(HARUMI FLAG)

チェック2:食べログの店舗数400件以上→合格

※ 当項目は飲食店の数で駅力を測定し、売却時の客付きを判定します。

勝どき駅で検索したところ596件の結果になりました。ちなみにライバルの新小岩駅は524件です。交通利便性に続いて駅力のバロメーターである飲食店の数も新小岩駅とほぼ同レベルですからもちろん合格です。

住所こそ中央区ではありますが実態は江東区でしかない勝どき駅ですが、その駅力は日本の大動脈である総武快速線が停車する新小岩駅に並ぶ立派なものです。総武線愛好家としては「意外とやるな、勝どき」が率直な感想です。

一方で飲食店のジャンルは勝どきのほうがバラエティに富んでいて魅力的です。葛飾区・江戸川区のというエリートヤンキータウンらしさに溢れた新小岩の単細胞な飲食店の数々は総武線らしさ全開ではありますが、魅力的と言うには苦しいものがあります。

ただ、見栄えは良くても味や量においてはイマイチなのも都心の飲食店の特徴ですので油断は禁物です。食事のほとんどが外食で月給の半分が飲食代に消えている私の経験則にはなりますが味が同レベルなら都心よりも郊外の方が満足度は高いです。

レビューを待ってくれている読者向けのリップサービスのはずが、いつの間にか刺身の量を自慢する大会になってしまったツイートをご覧ください。DMで教えていただいたお店に現地調査の帰りに行きましたが、美味しいの基準は人によって違うという当たり前のことを再確認できたことが最大の収穫でした。

チェック3:駅から徒歩5分以内→合格

※ 当項目は資産価値の土台となる駅距離を判定します。

物件概要を見るまでもなく合格です。実際は改札を出たら目の前がエントランスという駅直結ではなく、東大大学院卒を東大卒と表現する強引な駅直結ですが当項目を落第にするほどの悪質さはありません。

ただ、主要路線への乗り換えを前提とした都営大江戸線の駅直結にどれだけの価値があるのかは未知数です。目的地に到達するためにBRTや都営バスも交通手段の一つとして検討できることを、選択肢が複数あるので安心だと解釈できるポジティブ思考の方であれば気にしなくてもよいでしょう。

チェック4:安定した地盤であること→落第

※ 当項目は地盤の強度を測定し、自宅が非常時の避難場所になり得るか判定します。

当物件の建設地は埋立地なので当項目は落第です。なお、新小岩は三角州・海岸低地で同様に落第です。交通利便性だけでなく、地盤の評価までも一緒ですから勝どきと新小岩はまさに好敵手と言えます。

なお、昼も夜も現地調査をして「勝どきはタワーマンションがたくさんある普通の街」という印象が強く残りました。街自体には特別な磁力、つまり魅力を感じなかったというのが素直な感想です。どちらかというと豊洲の方が独特の魅力を感じます。

チェック5:残債割れにならないこと→合格

※ 当項目は残債割れのリスクを判定します。

候補の部屋

候補の部屋は複数のリクエストをいただいたM-89Asw(南西向き角部屋・89m2・11,000万円)です。当物件は周囲をタワマンに囲まれており候補の部屋も眺望は期待できませんが、パークホームズ日本橋浜町のように墓地と勘違いするほどの薄暗さはなく、明るさについては問題ありません。

そして、90m2に迫る広さや廊下に面してプライバシーが確保された3つの洋室は在宅勤務が前提のご家庭にはたまらない魅力になるはずです。

何人もの読者から「夫婦が在宅勤務するので完全個室がある間取りを探しています」というご相談をいただいており、在宅勤務前提の働き方が常態化するのであればM-89Aswの間取りは売却時にも競争力を発揮することは間違いないと言えます。

狙うは上層階

個人的にも在宅勤務をしなくても合格を出せるほどの見事な間取りです。そして、新築の角部屋・上層階は金さえ出せば確実に購入できるのですから、多少の無理をしてでも角部屋・上層階を狙うべきです。

一方でリビングの強烈な下り天井は残念でなりません。ただ、この辺りは強制的に盛ることになるオプションでカバーすればいいでしょう。もはやまともな間取りが庶民でも買える価格で供給されることはない時代ですから、大なり小なり妥協しなくてはならない点が出てくるのは仕方ありません。新築マンションで理想を追求する時代はとっくに終わっているのです。

オプションはデベロッパーに任せる

幸いなことに三井不動産のオプション価格は良心的で知られています。感覚的にですが街のリフォーム業者の2倍程度ですから、目一杯オプションを採用しても大した金額にはなりません。

2倍の金額差が大きいと感じる方もいるようですが、2倍程度の価格差であれば素直に三井不動産が提供するオプションを選択すべきです。よくオプション価格を節約しようと街のリフォーム業者を探す人がいますが、時間と労力の無駄です。

費用を節約するために施工技術が不明確な街のリフォーム業者に任せるのはリスクの方が大きいのです。オプション費用を節約しようとして逆に高くついた読者からの報告を読み返すたびにそう思います。

悪いことは言いません、デベロッパーが三井不動産ならオプションやエアコンなどはデベロッパーに任せるべきです。信頼できるリフォーム業者がいないのであれば、2倍の金額差は安心料と割り切ってください。

ただし、いくらオプションを付けても資産価値にはほぼ影響はないのでご注意ください。標準仕様に我慢できるのであればオプションは最低限にすべきです。

試算結果

入居時 :価格11,000万円、売却11,000万円(坪単価405万円)、収支±0万円
5年後  :残債9,610万円、売却9,980万円(坪単価367万円)、収支+370万円
10年後:残債8,164万円、売却8,963万円(坪単価330万円)、収支+799万円

周辺相場はTHE TOKYO TOWERS 東京タワーズMID(駅徒歩5分/北西角部屋50階/築12年/90m2)が8,280万円(坪単価305万円)でSUUMOに出ています。売り出し価格が5〜10%ほど上乗せされている分・駅距離・築年数・階数など諸条件を補正すると10年後に坪単価330万円程度になるとみておけば大外れはしないでしょう。

下落率はマンション全体の平均下落率である年間2%よりも低い年間1.85%になりました。10年後に残債割れをすることは考えにくい結果と言えます。もちろん購入時の初期費用、しょぼい専有部を補強するオプション代、売却時の手数料や引っ越し費用など各種費用を加味すると実際の収支は赤字にならない程度で終わる可能性があることを忘れてはいけません。

ましてや候補の部屋は1億円を超える価格です。799万円程度のプラス幅など一気にマイナスに転じるだけの価格帯であることも忘れてはいけません。5,000万円の部屋が10年後に+799万円になるのとは話が違うということです。

コストダウンは必要悪

なお、モデルルームを見学した読者から「がっかりした」との報告が複数届くように、確かに当物件はコストダウンが徹底されています。これは三井不動産が周辺相場(中古・賃貸)に収まるように逆算して仕様を落としていったら、いつの間にか郊外のパークホームズ程度の専有部になってしまったのです。

色々と文句はありますが、当項目が合格であることに変わりはありません。三井不動産が何がなんでも周辺相場程度に価格を抑え込もうとした努力は当項目で合格になるという見事な結果として実を結んだのです。

モデルルームの見学者が専有部の仕様に幻滅し、契約者が多額のオプション費用を追加で支払うことで最終的な支払い金額が上昇したとしても、三井不動産にとっては関係のないことです。

個人的には許容範囲

なお、当物件の設備仕様については個人的には我慢できるレベルです。現在住んでいる部屋は当物件の有償オプションのほとんどが標準設備となっていますが、住んでみてそれをありがたく感じたことは全くありません

鏡面仕上げの建具、天然石で側面貼り下ろしのキッチンカウンター、天井カセットエアコン、タイルの廊下、高級コンロ、グローエの水栓、などなど住んでいて意識したことすらありません。つまりあらゆるオプションは生活する上で必要なものではないのです。

住んでしまえば標準仕様でも不満が出ることはありません。もし不満が出たらその時に対応すればいいだけです。1億円の物件価格と比較したら有償オプションの金額など微々たるものですが冷静になる必要があります。

ライバルの状況

ライバルである新小岩駅周辺の中古相場を確認してみます。三井不動産分譲のパークタワー東京イースト(駅徒歩4分/西向・最上階(23階)/築17年/77m2)が5,999万円(坪単価255万円)でSUUMOに出ています。

間取りや広さなど様々な面で当物件の部屋の方が優れていますがこの価格は魅力的です。もちろんタワーマンションの最上階がいまだに売れ残っていることからわかるように、新小岩の周辺相場から比べると割高なので値下げは必要です。5,000万円以下になれば間違いなく買いです。

ただ、周辺相場よりも価格が高いとはいえこれだけ条件が整っている部屋が長期間売れ残っているのは新小岩の中古市場の流動性の悪さを示しているものでもあります。次の項目で触れますが新小岩は賃貸で住む街なのかもしれません。

買うなら総額の安い部屋

リクエストをいただいたので3LDKの角部屋をレビュー対象にしましたが、個人的には総額の安い2LDKの部屋を選びます。理由は残債割れのリスクが低いのは総額が安い部屋だからです。

眺望なし日照なしの低層階の部屋が上層階の販売価格まで値上がりする現象は錦糸町に住んでいたマンションでも、いま住んでいる都心のマンションでも発生しています。そして上層階の部屋は低層階ほど値上がりしていない現象も同時に発生しています。

  • 低層階:分譲時6,000万円→現在7,500万円(+1,500万円)
  • 高層階:分譲時7,500万円→現在8,500万円(+1,000万円)

そして、不動産価格が下落しても同じ現象が発生することになります。

  • 低層階:分譲時6,000万円→現在5,000万円(▲1,000万円)
  • 高層階:分譲時7,500万円→現在6,000万円(▲1,500万円)

実際にはこれほど綺麗な結果になりませんが、私が見聞きしている限りではこの傾向はあります。中古マンションを検討している方の予算には限りがあるからです。価格は安ければ安いほど買い手が増えるのですから総額が安い部屋を選ぶのも立派な選択肢です。もちろん広さと眺望を兼ね備えた高層階は居住時の満足度が高いので決して間違った選択ではありません。

私も残債割れのリスクを気にしないくらいのお金持ちであれば高層階を選びますが、街中華のお疲れ様セット(生ビール+餃子+レバニラ=980円)が唯一の楽しみである庶民の私にとっては残債割れを回避することは最優先事項であり、もし当物件を検討するのであれば総額の安い2LDKが有力候補になります。第2期以降になりますが低層階の2LDKが6,000万円台で販売されれば大いに検討の余地があります。

ただ、最近は第2期以降の価格が第1期を上回るトレンドもあるので悩ましいところです。プラウドタワー亀戸クロスはまさにその事例であり、当物件が本当に住みたいマンションであれば第1期で購入することをオススメします。

私は特に焦る立場ではありませんので低層階やサウス棟が買ってもいい水準で販売されたら検討を開始します。新築マンションという富裕層の趣味に庶民が無理して付き合う必要はないのです。決して焦ってはいけません。

ペアローンのフルスイングは危険

このような慎重な姿勢を警告すると「共働きなので1.1億円でも大丈夫でしょうか」というご質問をいただきます。年齢と家族構成と職業によって判断が変わるので一概に言い切ることはできませんが、ペアローンのフルスイングは危険ということは断言できます。

もし夫婦のどちらかが収入減もしくは収入が途絶えたらあっという間に生活が成り立たなくなるからです。全日本空輸(ANA)が年収を3割も削減するこのご時世ですからあり得ない話ではありません。海外の感染状況を見るととても日本が無傷で終わるとは思えません。

私はいま1馬力で1億円近い住宅ローンを組んでいますが月々の手取りの約半分は住宅ローンと維持管理費で消えています。独身なので生活できていますが、もし家族を養うとなったら家計が一気に破綻することは間違いないと実感しています。

喜びは2倍・悲しみは半分になるのが結婚ですが、喜びは1倍・悲しみは2倍になるのがペアローンです。ペアローンはお互いが一人になっても払い切れる金額を二人で折半することで住宅ローン控除のメリットを享受するものであり、決して一人で払い切れない金額を二人で背負うものではありません。

ペアローンを結婚と同じような幸せのツールと考えるのは間違っています。最近の傾向としてペアローン前提でのマンション購入のご相談が増えてきましたのでこの場を借りて注意喚起いたします。二人の絆と収入が続くと思ってはいけません。半年で離婚した私からの忠告です。

>> ペアローンも含めて無理のない予算を知りたい方はこちらをどうぞ

無理のない適切な予算を計算する方法

>> 中古マンションにも目を向けて欲しいです。

中古マンションのススメ

チェック6:家賃よりも安いこと→合格

※ 当項目は賃貸との優劣を判定します。

THE TOKYO TOWERS 東京タワーズMID(駅徒歩5分/南西29階/築12年/87m2)が家賃27.9万円+管理費2万円でSUUMOに掲載されています。

結果を見ると前述のようにデベロッパーである三井不動産が徹底的に周辺相場(中古・賃貸)を意識して当物件の値付けをしたのがよく分かります。

そして、この結果であれば購入した方が満足度は高いでしょう。築年数、駅距離、間取りの良さを考えると候補の部屋の購入に軍配が上がります。よって当項目は合格とします。

なお、この試算にオプション費用は含まれていません。当物件を検討されている方は各自が採用するオプションの費用を120分割して試算に加えることを忘れないでください。

また、固定資産税もかなり適当に算出しています。モデルルームで提示される固定資産税は上振れすることで発生するクレーム予防のため実際の2倍程度が提示されます。対象の部屋であれば年間45万円以下が予想され、各種減税効果を加味すれば直近10年間の固定資産は年間36万円程度になるとの過程のもとで試算しています。

オプション費用と固定資産税の金額次第では当項目が合格から落第に変わる場合もありますので、その辺りは各々が補正してご判断ください。

住宅ローン控除は当てにしない

当項目について「ペアローンを組めば住宅ローン控除が2倍になりますよ」というご指摘をいただくことがあります。確かに当物件がいますぐに引き渡されるのであれば住宅ローン控除分の▲3.3万円を▲6.6万円にしてもいいでしょう。

しかし、当物件の引き渡しは2024年4月であり、すでに政府が検討開始しているように住宅ローン控除が見直される可能性を否定できません

住宅ローン減税「1%控除」の妥当性
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64445990Q0A930C2EE8000/

インフレの象徴となる不動産価格に悪い影響が出るため、さすがに住宅ローン控除を完全に廃止するようなことはしないでしょう。しかし、それなりの修正がなされる可能性はあります。

ですから住宅ローン控除の倍取りを前提に当項目の試算を行うのは大変に危険です。それどころか住宅ローン控除分の▲3.3万円をゼロにして試算するくらい慎重になるべきです。

購入の場合

支払額    30.0 万円(10年固定0.8%)
管理費修繕費   4.2 万円
固定資産税    3.0 万円(仮)
諸経費        5.0 万円(往復)
専有部修繕費  1.0 万円
ローン控除     ▲3.3 万円(ペアローンなら2倍だけれど)
10年後の価値 ▲6.6 万円(お金が戻ってきます)
=====================================
合           計     33.3 万円(10年平均)

賃貸の場合

家賃    29.9 万円
諸経費       2.8 万円(敷礼金・更新料・保険料等)
=====================================
合        計   32.7 万円(10年平均)

ライバルの状況

新小岩であればパークホームズ新小岩ステーションサイドレジデンス(新小岩駅徒歩2分/築15年/7階/74m2)が月々19万円で住むことができます。レビュー対象の部屋の支払額より13万円も安いですし、売却益を除いた月々の支払額であれば20万円もの差が発生します。

部屋の広さも間取りも違いますので同列で比較するのは無理があるのは重々承知しています。ただ、月々のキャッシュアウトを抑えてその分を投資に回して増やすことが大切だと考えている私にとっては、毎月の支払額が20万円も少ないのなら新小岩でいいのではないかと感じます。交通利便性も駅までの距離も大差ないのですから尚更です。

投資をされない方であれば、この余った20万円は素直に貯金すればいいでしょう。積み上がった貯金はそのまま人生の保険になります。10年後に2,400万円もの金額が口座に積み上がることを想像してみてください。健全な金銭感覚を持っている人ならこの価値が分かるはずです。

子育て環境にこだわるのは無意味

なお、総武線を比較対象にすると子育て環境についてあれこれ言ってくる人がいますが、新小岩に限らず総武線の富裕層の子供たちは小学校から都心の私立学校に通っていますし、高校・大学ともなれば留学も視野に入ります。

湾岸エリアは過剰に子育て環境が整っているというイメージがありますが、これはデベロッパー各社の戦略の成果でしかありません。結局のところ子供の教育は親の稼ぎ次第です。

子育て論は一家言ある人たちが迷彩柄の痛車に乗ってやってくるので深入りしませんが、限られた収入の範囲で子供に最高の教育を授けたいと思う親心を笑う人はいないはずです。そうであれば、新小岩に住むことで発生する余剰資金の20万円で子供の教育環境を整えるという選択があってもいいはずです。

>> マンションを購入しないという選択もあります。

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チェック7:目立つこと→合格

※ 当項目は売却時に指名買いが発生するかを判定します。

当項目の判断は大変難しいです。現地調査をすればすでに建設された多くのタワーマンションに囲まれており、当物件がシンボリックな地域No.1になると想像するのは難しいです。

一方で駅直結の築浅マンションであることは明確な強みとなります。少なくとも湾岸エリアで中古マンションを検討している人には興味を持ってもらえることは間違いありません。月島駅・豊洲駅の駅直結マンションはかなり築年数が経過していますから尚更です。

今後も新築のタワーマンションが計画されている地域ゆえに築年数に関しては強みを失っていきますが、直結のタワーマンションとして一定の競争力を維持すると判断し当項目は合格とします。

チェック8:柱が室内に食い込んでいないこと→落第

※ 当項目は建物の設計の贅沢さとデベロッパーのヤル気を判定します。

直接的に柱が目立つ訳ではありませんが、リビングの下り天井は柱の位置による影響なのは間違いありません。この下り天井をどのように評価するかは個人の感じ方次第ですが、リビングにある下り天井は多くの人が気になる欠点になります。

特に売却時の内見で見学者が顔をしかめることは覚悟しておくべきでしょう。中住戸であれば問題ありませんが、候補の部屋に限って評価するなら落第です。対策としては眺望が優れる上層階を選ぶことです。見学者に天井を見させなければよいのです。

タワーマンションは多種多様な間取りがあるため部屋ごとに個別に評価する必要があるので当物件を検討されている方はご自身が検討している間取りをしっかりとご確認ください。もし柱や下り天井の影響がなければ当項目は合格にして構いません。

チェック9:洗面所の入り口が廊下にあること→合格

※ 当項目は建物の設計の贅沢さとデベロッパーのヤル気を判定します。

候補の部屋は合格です。また、バスルームのサイズが1620なのは大きなポイントです。売却時の内見で見学者が釘付けになることは錦糸町の自宅を売却した際に実感しています。

独身の私にとっては広いバスルームは掃除が面倒な厄介物でしかありませんでしたが、子供がいるご家庭だと広いバスルームはメリットしかありません。二人の子供と入るバスタイムはバランタイン30年を飲む時間に匹敵する至福の時間になるはずです。

また、レビュー対象の間取りに限ればリビングの下り天井以外はほぼ理想的と言えます。トイレやお風呂が部屋に接していない、キッチンが奥まっていて窓がある、など個人的なこだわりポイントが見事に抑えられており購買意欲が湧いてくる間取りです。

>> 間取りについてはこちらをご覧ください。

部屋選びで失敗しないためのポイント(前編:間取り)

部屋選びで失敗しないためのポイント(中編:階数)

部屋選びで失敗しないためのポイント(後編:方角)

チェック10:家族の思い→合格

※ 当項目は評価者の個人的価値観を満たすかを判定します。

当項目の判定はすごく迷います。勝どき駅の交通利便性には物足りなさがあります。大江戸線とバスの二本柱は快適とは言い難く、あまりにも頼りない交通手段です。阪神で例えるなら能見とガルシアが先発の一番手と二番手になるようなもの、マンションで例えるなら長谷工と電鉄系デベロッパーの組み合わせのようなものです。

ライバルである新小岩駅の総武快速線+総武線各駅停車の方が明らかに安心感があります。長谷工と住友不動産くらいです。総武線愛好家としての多大なる贔屓目はありますが、費用と利便性のバランスを考えれば新小岩駅に軍配が上がります

これはバランタイン17年と21年のどちらを選ぶかと問われたら、味と値段のバランスで17年を選ぶという話です。21年も美味しいスコッチウイスキーですが、1.5倍もの価格差があるなら17年で十分だと感じるのは私だけではないはずです。

しかし、モデルルームを見学した後の「意外と悪くない」もまた正直な感想です。このポジティブな感覚はパークタワー晴海のモデルルームを見学した時以来のものです。実際にはSHIROKANE The SKYの方が好みではありますが、50m2で1億円の部屋はさすがに私の手には負えません。

モデルルームが訪問者の購買意欲を刺激する罠に満ち溢れているということを差し引いても当物件の開発コンセプトや建物は心躍るものがあります。一つのコミュニティを、一つの街を作るのだという三井不動産の気概が当物件には感じられるのです。

野村不動産や住友不動産のマンションでは決して感じられないものが当物件にはあります。購入を検討するかはもう少し銀座のスナック連中の意見を聞いてからになりますが、マンションブログの作者として一度くらい湾岸エリアに住んでおくべきという義務感もあるので当項目は合格とします。

結果

結果は80点となりました。SHIROKANE The SKY以来の快挙です。

郊外マンションレベルまで占有部の仕様を落とすことで周辺相場(コロナ前の)と同程度まで無理やり実現させたとはいえ資産性は確かです。東大大学院卒の最終学歴が東大卒になる強引な駅直結ですが、駅直結に変わりはありません。

リビングという家族が集う一番大切な場所に強烈な下り天井があることを除けば見事な間取りでもあり、大江戸線とバスという微妙な交通手段とはいえ新小岩レベルの交通利便性もあります。さらに、勝どきエリア屈指の開発コンセプトと規模は間違いのない魅力があります。

80点という高得点の割に色々とケチはつきますが当物件が検討する価値のあるマンションなのは間違いありません。

>> SHIROKANE The SKYの方が好みです

第70棟目:SHIROKANE The SKY(白金ザ・スカイ)

総評

Withコロナ時代のマンション選び

今の時期にマンションを購入するとなると、将来に対するコロナの影響を予想して判断をする必要があります。当物件の価格設定もコロナの影響を加味してはいません。私の周囲のプロの意見は「インフレの象徴である不動産価格を維持することは国策でありコロナが長期化しても不動産価格が下がる可能性は低い」が主流です。

世界中で金融緩和と財政出動が行われ、MMT(現代貨幣理論)なる理論が説得力を持ち始めている昨今の状況を見れば大量に供給されたお金が株と不動産に流れ込むのは当然の成り行きです。ワクチンが早期に実現した場合は本当のバブルがやってきます。

緊急事態宣言前後に中古マンション購入について相談をくれた読者に対して「不動産価格はコロナの影響でしばらく小康状態が続いたあとにさらに上昇します。小康状態のいまは最後の買い場です。価値のある中古マンションならいますぐ買いましょう。」とメールやコメント欄で回答したのは私もこの5年間に限っては同様の見解だからです。

ただし、どんなマンションでもいますぐに買って良いということではありません。あくまで当ブログの評価軸で80点以上の中古マンションだけが対象だという点にご注意ください。

引き渡しまで3年4ヶ月は長すぎる

パークタワー勝どきは上記の通り80点の物件ではありますが「いますぐ買いましょう」という結論にはなりません。3年4ヶ月後に引き渡される新築マンションだからです。

仮に1.1億円の中古マンションを2020年11月に購入したら残債は900万円近くも減少します。湾岸エリアで1億円程度のマンションに対するニーズがそれほどあるとは思えないのですが、中古を適正価格で購入できれば残債割れのリスクもそれほどないはずです。

勝どき駅周辺の賃貸マンションなら交通利便性と生活利便性をいますぐに享受できます。1億円のマンションを買える人であればそれなりの資産運用ノウハウを有していますから、手付金で消えるはずだった1,100万円を株式で運用すれば1,100万円以上になっている可能性は高いです。

繰り返しになりますが当物件の価格が3年4ヶ月後の未来の価格であることを忘れてはいけません。当物件を検討されている方には3年4ヶ月の間に何が実現できるのかを真剣に考えて欲しいのです。

坪単価400万円は安くない

当物件を検討されている読者の方とやりとりをしていると「港区の湾岸エリアである芝浦が坪単価500万円ですから、勝どきは相対的に割安ですね」という意見とも相談とも取れるご連絡をいただきますが、他の地域と比較して価格の妥当性を判断するのは間違いです。

坪単価は確かに不動産の比較を容易にしてくれる指標ですが、あくまで一つの指標に過ぎません。坪単価を使って相対的に価格の妥当性を判断するのは短期の売買で利益を出すことを目的としている業者や玄人がやることです。

ある程度の期間を居住することを前提にしている一般人の検討者がやることは物件価格に見合った分だけ生活が充実するかを判定することです。今回であれば1.1億円の部屋を1,100万円の手付金を支払って3年4ヶ月後に手に入れるという行為がどれだけの満足につながるのかという問いを自分と家族にするということです。

ブランズタワー豊洲との比較

なお、ブランズタワー豊洲と迷っているという相談もいただきますが、スペックの面では大差はありませんので好みで選んでOKです。

今回はたまたまレビュー対象の部屋の間取りがまともだっただけであり当物件の間取りはとても褒められたものではありません。買っていい間取りが限られているのは当物件もブランズタワー豊洲も同じです。

ただ、ブランズタワー豊洲の引き渡しは当物件より2年も早い2022年3月です。もし賃貸からの住み替えであればブランズタワー豊洲を選んだ方が安全でしょう。残債は少しでも早く減らし始めるに限ります。残債が減れば減るほど安全余裕率が高まるからです。

湾岸エリアの需給バランスが崩れ始めている

マンションをネタにしたブログを書いている以上、湾岸のタワーマンションを避けて通ることはできません。

そして湾岸のタワーマンションの過去のレビューを見てみると総じて得点が高いことがわかるように、世間では色々と揶揄されている湾岸のタワーマンションの価値を真っ向から否定することは感情論以外では難しいのが現実です。

一方で湾岸エリアで仲介を手がけていたプロから銀座のスナックで聞かされた生々しい声は傾聴に値します。

湾岸エリアの中古マンションは供給過剰・価格高騰で需給バランスが崩れ始めている。これからも新築マンションが継続して供給されるので状況はさらに悪化するしかない。

数年前のように蒸発するように売れた時代はとっくに終わっている。優良物件が劣等物件の価格下落に巻き込まれて下落する可能性がある。いまから湾岸エリアで新築マンションを買うのはオススメできない

湾岸エリアで仲介を手がけていたプロ(酔っ払い)の意見

湾岸エリアで飯を食っている人はデータを持ち出して否定するかもしれません。生活がかかっているので飯のタネを否定することは自己否定になるので当然の反応といえます。

しかし、過去や現在のデータが未来を予測する役に立たないことは小学生でも知っている真理です。当物件のモデルルームやパンフレットで誇らしげに語られている「リセールバリュ−127%の勝どきが持つ価値」という文言を見て当物件も127%値上がりすると思う人は誰一人いません。

3年4ヶ月後のマンション価格が正確に分かるならコンサルティングの仕事をした方が大金を稼げます。少年野球でプロ野球選手気取りのコーチに小学生が「コーチはどうしてプロ野球選手にならないの?」と素直な質問をした光景が思い出されます。

iPhoneとAndroid端末の話

取り止めのない雑談が続いているのでそろそろまとめに入ります。

前述の通りで湾岸のタワーマンションの価値を真っ向から否定することは感情論以外では難しいのが現実です。もはや暴落を連呼するしか貶めることはできないほど強固な価値を湾岸のタワーマンションは確立したのです。

一方で「高い利便性」「確立された中古市場」「世間に対するステータス」という得られる価値に対しての支払う金額が割に合わないものになりつつあるのも現実です。

この現象は昨今のスマホ市場におけるiPhoneと類似しています。iPhoneは4年ぐらい前までは得られる価値に対しての支払額がAndroid端末と比較して割安でした。しかし、今ではそのバランスが明らかに崩れてきています。得られる価値がほぼ変わらないにも関わらず、価格が上昇しているのが主な要因です。

一方でAndroid端末はメーカー間の競争による継続した改善の結果、資産性(買取価格)こそiPhoneに劣りますがそれ以外の得られる価値に対する支払額は割安と言える状況にまでなりました。私の周囲でもiPhoneから乗り換える人が以前にも増して増えています。

当レビューは勝どきの対抗馬として新小岩を紹介してきましたが、まさにこのiPhoneとAndroid端末の話そのものです。Apple製品のいいところは金さえ出せば余計なことを考えずに最新で快適なサービスを受けられることですが、価格が安くて最新で快適なサービスを受けられるならその方がいいに決まっています。

MacBook Proをカバンに入れて、iPhoneを手元に置いて、Magic Keyboardを装着したiPad Proでこのレビューを書いている私だから言えます。価格が高い方をあえて選ぶのは信者と呼ばれる人たちか面倒くさがりな人たちだけです。

ハイエンドのAndroid端末が発売予定

それでもAndroid端末に抵抗感がある人もいるでしょう。そんな方に朗報です。iPhoneに負けないハイエンドのAndroid端末が2028年に発売されます。新小岩駅前に39階のタワーマンションが建設されるのです。

2街区総延べ7.5万平米/本組合設立、24年度着工/新小岩駅南口再開発準備組合
https://www.kensetsunews.com/archives/496988

2025年ごろには予約受付開始され、価格は坪単価400万円程度になると予想しています。新小岩で坪単価400万円!?と驚くかもしれませんが、北千住に建設中の千住ザ・タワーの価格を見ればあり得ない話ではありません

マンション価格はピークに近づいている

個人的にはこの39階のタワーマンションの販売価格がマンション価格のピークを象徴するものになると予想しています。つまり5年後にマンション価格はピークを迎えるということです。

坪単価200万円が周辺相場の東京23区の末端である小岩・新小岩エリアで坪単価400万円の新築マンションが誕生したらまさにバブルのハイライトとして相応しい出来事だからです。

もちろんオリンピック後もマンション価格は下がらないと予想したら、そもそもオリンピックが開催されないという顛末を招いた靴磨き少年の予想ですから信頼に値するものではありません。

>> 靴磨き少年のドヤ顔を笑ってやってください

オリンピック後にマンションの価格は下がるのか

難しい局面にある

すでにバブルの終わりの始まりとして住友不動産が新小岩で坪単価300万円を超えるであろうマンションを計画中です。

2015年に竣工したライオンズ新小岩グランフォートが坪単価250万円で販売された当時「新小岩で坪250万円の世界になっているのです」とモデルルームの営業マンが驚きと諦めを込めて紹介してくれていましたが、バブルはそこから5年間も膨らみ続けています

今後販売される新築マンションを検討する方はもれなくバブル崩壊を睨みながらの判断を迫られることになります。ジェンガの最終局面と同じくらいスリリングな展開です。

周辺の中古を買うのがベター

コロナが不動産価格に与える影響は誰も正確に読み切ることはできません。当物件を検討されている方は引き渡しまでに3年以上を要する当物件を契約することの意味を家族会議でもう一度話し合ってみてください。

バブル崩壊の序曲が奏でられている2020年に、需要と供給のバランスが崩れかけている湾岸エリアで、新築のタワーマンションを1億円で契約して、2024年に残債割れの状態で引き渡しを受けるリスクを取ることは普通の人がやるべきことではありません

当物件への買い替えのため当物件が引き渡される2024年に向けて周辺のタワーマンションが大量に売りに出ることが予想されます。私がそうであったように引き渡し直前まで成約せずに売主が焦っている物件も出てきます

2023年までは住みたい街の賃貸に住み、コロナの不動産価格に対する影響を見極め、勝利を確信できた段階でそのような物件を適正価格で購入するのが普通の人のやるべきことです。まるで落武者狩りですが映画「七人の侍」を見た人なら納得のいく話ではないでしょうか。

終わりに

お疲れ様でした。論点があちらこちらに散逸して「結局お前はパークタワー勝どきに対してポジティブなのかネガティヴなのかどっちだ!!」と問い詰めたくなるような内容に自分自身でもがっかりしています。

実はレビューを書いている後半から緊張の糸が切れたかのように全く筆が進まなくなってしまいました。なんとか完成させようとツギハギで言葉を紡ぎ、一本の話の筋を通すべくさらにツギハギを繰り返したのですが、力及ばずフランケンシュタインのような見るも無惨なレビューに成り果てました。

読者からいただいたコメントに返信するため過去のレビューを読み返すと簡易版のレビューの方が情報がまとまっていてリズムもキレもあることに気づきます。モデルルームを訪問すると情報過多と感情移入により論点がぼやけてしまうのでしょう。

というわけで簡易版のレビューをご希望の方は「価格」「間取り」「管理修繕費」の情報をご用意の上でご連絡いただければ幸いです。現地調査もやるので全てのリクエストに応えることはできませんが今までよりは応えることができると思います。

最後にあらためてお断りしておきます。当レビューはあくまで私の個人的な見解です。ですから当物件を検討している方は、ネット上の評論を読み、自分自身で納得するまで調べ上げてください。

そして、最終的にはご自身の判断を大切にしてください。他人の意見は参考にしてもいいですが、従ってはいけません。冒頭で述べたように他人の勧める株を買って金持ちになった人はいないのです。

なお、当物件の購入を決意されたとしても、一度は不動産コンサルタントに相談してみてください。見落としている事実があるかもしれませんし、何も見落としがなければ安心して契約できると思うのです。多くの読者の方が不動産コンサルタントに相談して納得のいくマンションを購入されている事実を目の当たりにして、改めて強くそう思います。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

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10 件のコメント

  • いつも楽しく大変参考になるレビューをありがとうございます。湾岸の新築マンション契約寸前の新小岩住民です。この度は勝どきのライバルに取り上げていただきありがとうございます(笑)取り上げ方があまりに面白く的確だったので初めてコメントさせていただきました!これからも各レビューを楽しみにしています!

    • 新小岩からの脱走成功おめでとうございます。でも、きっと新小岩が懐かしくなって事あるごとに戻ってきてしまうことでしょう。新小岩愛が冷めないよう定期的に当ブログをお読みになることをオススメします(笑)今後とも当ブログをよろしくお願いいたします^^

    • いつもブログをお読みいただきありがとうございます。簡易版の予定が読み切るという表現がぴったりの大作になってしまいましたがご満足いただけたのであればこれ以上の幸せはありません。次回は間髪おかずに公開できるかと思います。これからも当ブログをよろしくお願いいたします^^

  • とっても楽しい♪♪♪、そして示唆に富んだマンションレビューをありがとうございました!
    1990年代のバブル崩壊の要因のひとつは不動産融資総量規制と言われています。
    リーマンショック後の不動産投資ブーム、都心のマンション高騰も、そろそろヤバイのではないかと私も思っています。
    不動産投資については、かばちゃの馬車やスルガ銀行の事件、コロナなどで、すでに融資は厳しめになっていると聞きます。
    実需は住宅ローン控除によって実質マイナス金利になり、都心のマンションは高騰してきましたが、住宅ローン控除の見直しが行われれば下落は避けられないのではないかと。
    1990年のバブルの頃、「家を買うのは待ちなさい。必ず下がるから」と忠告してくれた上司がいました。急いで買わないともっともっと上がるとみんなが舞い上がっていた時だったので、今、振り返るとその上司の慧眼に驚くばかりです。

    • 作者冥利に尽きる嬉しいコメントをありがとうございます。これから販売される新築マンションの価格は記録更新続きになるはずです。三井が手がける三田や番町の価格は震えるほどのレベルになるでしょう。そんなマンションでも果敢にレビューしていきますのでこれからも当ブログをご贔屓にしていただけたら嬉しいです^^

  • 餅つき名人さま、

    本物件の簡易版が13,000文字を突破、と呟かれてからレビューを心待ちにしていました。レビューを拝見すると公開までに時間を要した理由がよく分かりました。

    いつもながら感服です(笑)。
    確たるストーリーの中で脱線しながらも、所々にブラックジョークやユーモア溢れるコメントや伝えたいメッセージが散りばめられて、長いレビューに笑いながら、頷きながら、今回も楽しく読ませて頂きました。iPhoneとAndoroidの比喩には思わず唸って舌を巻いたぐらいで素晴らしいです!
    どうもありがとうございました。

    今回の長いレビューにより、今はエネルギーを出し切り疲労感に包まれているかもしれませんね。また充電が出来た暁には、レビューとは違う味付けでオオカミ不動産の完結編でもどうでしょうか(笑)

    今年もあと残すところ2か月となりました。コロナ渦でも年末に向けてお忙しいでしょうから、ご自愛ください。

    • いつもブログをご覧いただきありがとうございます。かなり精魂尽き果てましたので次回の更新は全くの未定です。が、契約した新築マンションをぶった切って欲しいという変態読者様からリクエストをいただいたので次回は簡易版でのレビューで意外と早い更新になるかと思います^^

  • 公開楽しみにしておりました。
    すばらしい切れ味と配慮のある文章、堪能させていただきました。
    今後も楽しみにさせていただきます

    • マンションレビューは回を重ねるごとに難易度が上がっていくのでますます筆不精になってしまいますが、こうして楽しくお読みいただけたとのご感想をいただけるととても励みになります。次回はやっつけ仕事の簡易レビューでリハビリさせていただきます(笑)引き続き当ブログをよろしくお願いいたします^^

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