本日の物件
あけましておめでとうございます、餅つき名人です。
昨年は激務のためほとんどブログを更新できませんでした。おかげで検索順位は下がり、PVも下がり続け、積み上げてきたもの全てがゼロに戻った状況です。なにしろマンションブログなのにGoogle検索からの流入キーワードが家電ばかりという有様です。
さすがにこの状況は好ましくありません。まずは生活ペースを取り戻すため転職を決意しました。広くオファーを募集中ですので餅つき名人にご興味がある方はご連絡ください。そして、今年は月1本のペースで記事を更新するよう頑張りますので引き続きご愛読をよろしくお願いします。
さて今年最初のレビュー物件は「プラウドタワー亀戸クロス」です。錦糸町方面にお住まいの読者の方々から熱いリクエストをいただいている注目のマンションです。
私はマンションブログ界随一の総武線愛好家です。過去のレビューにおいて最寄り駅を総武線沿線の駅に置き換えることで交通利便性を客観的(?)に判定していることからもお分かりいただけるかと思います。
現在は背伸びをして都心に住んでいますが、錦糸町へは定期的に帰郷していますし、御茶ノ水駅で総武線緩行に乗り換えると「帰ってきたな」という思いが自然と湧いてきます。
そんな総武線を愛する私が当物件を見逃すわけがありません。ブランズタワー豊洲のレビューで湾岸のタワーマンションの対抗馬として取り上げるほど個人的に2020年で一番期待している物件です。
そして、当ブログで何度も「マンションなんて交通利便性と駅距離と希少性が分かれば買っていいか判断ができます」と述べていますが、当物件もまたブランズタワー豊洲と同じく計画が発表された時点で買ってもいいマンションです。
しかし、問題は毎度のことながら価格です。豊洲で坪単価400万円にもなるこのご時世とあらば亀戸もまた同等になる可能性があります。「亀戸で坪400?誰が買うの?坪300でも高い」という世間の声とは裏腹にデベロッパーである野村不動産は強気です。
物件エントリー直後から電話をかけてきて、こちらの予算を聞き出そうとしてくるのです。しかも複数回も。その際のやり取りから、高層階であれば坪単価350万円以上を目標にしていることが透けて見えてきました。
野村不動産の言い分としては、総武線沿線No.1マンションである「Brillia Tower TOKYO」の流通価格が坪350〜400なのだから、新築プレミアを加味すれば当物件も同等の価値があるというのです。
かなり苦しい言い分であることは誰もが感じるでしょう。錦糸町駅は総武快速線と半蔵門線も使えるターミナル駅です。一方の亀戸駅は総武線緩行しかない、しかも錦糸町よりも千葉寄りなのです。例えるならパークマンションとパークホームズを同じ三井のマンションとして同列に扱うようなものであり、さすがに無理があります。
個人的には坪300前半程度が真剣に検討できる価格帯です。いまの住まいは眺望が残念なのでもし眺望がよい高層階の3LDKが7,000万円程度であれば検討してもいいと思っています。この淡い期待が実現されているのかドキドキしながら事前案内会に参加してきましたので早速レビューをしていきます。
なお20,000文字に迫る超長文なのでお時間があるときにコーヒーでも飲みながらゆっくりとご覧ください。それでは、しばらくの間よろしくお付き合いください。
>> 当物件のライバル物件のレビューはこちら
お断り
当レビューは「夜遊びが大好きなサラリーマン(40代・バツイチ・都心在住)の私が買いたいか」という個人的主観が評価基準です。マンションに求める条件は十人十色であり、私の評価基準が皆さんの評価基準と異なって当然です。
「離婚するような人間の言うことは信用できない」「錦糸町に住んでいる人間が偉そうなことを言うな」など聖人君子の皆様から心温まるご意見を頂戴することもありますが全くもってその通りです。もし私がすでに再婚していて子供がいても、実は錦糸町ではなく両国に住んでいたとしてもです。
ですから、当レビューの結果が気に食わなくてもご自身の評価基準で合格であれば迷うことはありません。他人が推奨する株を購入して金持ちになった人間がいないのと同じです。
他人が言うことを気にするのは自分の判断に自信がないことの裏返しでしかありません。当ブログの記事に悪態をつくよりもやることがあるはずです。過去のコメントを見るとお分かりになるかと思いますが、当ブログの素人レビューを真に受ける方がいるのであらかじめお断りしておきます。
>> レビューで使う評価軸はこちらをご覧ください。
>> モデルルームに行く前にこちらをお読みください。
得点
チェック1:東京・品川・新宿まで30分程度→合格
※ 当項目はどれだけ便利な駅なのかという最寄駅の駅力を判定します。
最寄り駅の亀戸駅から東京駅まで14分、品川駅まで26分、新宿駅まで23分ですので合格です。価格高騰期にわざわざ新築マンションを購入するのであればこのくらいの交通利便性は欲しいと個人的には思います。
ちなみに錦糸町駅だと東京駅まで7分、品川駅まで17分、新宿駅まで20分です。錦糸町駅は乗り換えが発生しないので想像以上に差がつきます。電車移動の際に乗り換えが必要になるのは亀戸駅の大きな弱点です。
チェック2:食べログの店舗数400件以上→合格
※ 当項目は飲食店の数で駅力を測定し、売却時の客付きを判定します。
亀戸駅で検索したところ698件の結果でしたので合格です。快速が停車しない駅にもかかわらず、この店舗数ですから亀戸駅の歴史とポテンシャルを証明するデータといっていいでしょう。
一方で味覚音痴御用達のラーメン屋、焼き鳥屋、大衆居酒屋、チェーン店が多いのは亀戸駅の土地柄を端的に表すデータでもあります。こんな土地柄で坪単価400万円のマンションが成り立つのか疑わしいと思うのはごく真っ当な感覚です。
駅近・商業施設隣接であれば全てが許されると思っているのはデベロッパーと住宅ジャーナリストの櫻井幸雄氏だけです。
洋菓子店「クローネ」の思い出
なお亀戸といえば閉店してしまった洋菓子店「クローネ」に触れないわけにはいきません。亀戸は幼少期に父と遊びに来た街であり、亀戸天神のお参り帰りに必ずクローネに立ち寄り洋菓子を買って帰ったものです。
私が無邪気で可愛い上品な子供だったからなのか、お菓子の食べっぷりが良かったからなのか理由は定かではありませんが、お店の方にとても可愛がっていただき、お店自家製のアイスクリームやチョコレートをよくご馳走になりました。昔の亀戸は下町気質に溢れる子供に優しい街だったのです。
クローネがなくなった後、亀戸らしさを残す洋菓子店は「モンレーヴ」でしょう。スイーツという洋風かぶれのネーミングに違和感を感じますが、このクラシックな洋菓子感は貴重です。マイフェイバリットアップルパイを販売している神田の「近江屋洋菓子店」に通ずるものがあります。
イシイの甘栗の思い出
そんな思い出たっぷりのクローネは閉店してしまいましたが「イシイの甘栗」は健在です。亀戸から帰宅すると洋菓子と甘栗が机いっぱいに並べられて家族みんなで団欒の時間を過ごしたものです。いまでも我が家はイシイの甘栗の常連であり、前妻が我が家に挨拶に来たときに山盛りの甘栗を見て「これは何?」と不思議がったほどです。
もちろんイシイの甘栗でも小さな紙袋に焼き立ての甘栗を詰めて毎回プレゼントしてくれました。ほんとうに子供に優しい亀戸です。
亀戸でこのような優しさに触れるたびに本気でクローネやイシイの甘栗の子供になりたいと思ったものです。ユーモアセンスのかけらもない偏屈な父親と美味しいアイスクリームや甘栗のどっちが好きかと問われれば当然です。
ちなみにくず餅の名店「船橋屋」にも行きましたが、子供の私にはくず餅の美味しさがわからず「早くクローネでアイスクリーム食べたいな」と思いながら父のお付き合いでくず餅を食べていたこともいい思い出です。
今回の現地調査で足立ナンバーがずらりと並ぶ亀戸の街を久しぶりに歩きましたが、子供や家族連れの多い光景のせいか、次から次へと父と歩いた幼少時代の記憶が蘇ってきて大変貴重な時間を過ごすことができました。
夜の現地調査
さあ、お楽しみの夜の現地調査です。この日は3軒ほどお邪魔して地元の方から貴重な証言をいただきました。
タバコを愛する街
まずは一番気になる客層ですがこれはもう総武線クオリティそのものです。街を歩けばお笑い芸人のような顔立ちをした歩きタバコの紳士達が闊歩していますし、店内も喫煙者でいっぱいです。ぶつぶつ独り言いいながらくわえタバコで過ぎ去っていく自転車のおじさんもいい味だしてます。これが総武線クオリティです。
武を冠する路線に半端な路線はありませんが、総武線はその中でも屈指の武闘派路線です。総武線沿線の住民にとってタバコは大人と子供を見分けるために必要なアイテムなのです。大人であることの身分証と言ってもいいでしょう。タバコは三国志の英雄の髭と同じようなものと割り切れるかが総武線沿線で快適に生活できるかどうかの分水嶺になります。
人の良さは変わらない
その一方で人懐っこさもまた総武線クオリティです。当物件に対する地元の方の認知度は高いようで、私が当物件を検討していると伝えると「みんなで新築祝いに行こう。酒は店にあるやつを持っていけばいいべ。ガハハ」と大盛り上がりでした。
総武線沿線に生息するAKB(明るい亀戸のババア)はここにもいました。見ず知らずの人間にも優しいこの雰囲気は私が総武線を愛してやまない最大の理由です。いつのまにかタバコの香りがシャネルN°5の香りに変わる総武線マジックは亀戸でも健在です。
当物件を購入されたのならぜひ足元の居酒屋やスナックに足を運んで欲しいところです。自然と総武線愛が深まること請け合いです。
南北で異なる雰囲気
さて、線路を挟んで雰囲気がガラリと変わるのは総武線あるあるのひとつです。亀戸もまた当物件が位置する南側エリアと線路向こうの北側エリアで雰囲気が異なります。
北側エリアはこじんまりとした繁華街です。北千住を小さくしたような、松戸と似たような雰囲気です。亀戸ホルモンや亀戸餃子などの人気店は北側エリアに集中しており、地元感と活気と横路地のお店たちは最高の居心地を提供してくれます。
一方の南側エリアは場末感漂う昭和歌謡の世界です。特に廃業したサウナ国際の建物がラグビー南アフリカ代表のスクラム並みの迫力でこの場末感を強力に後押ししてきて圧倒されます。この一帯に限れば寂れた地方都市そのものです。
この雰囲気が坪単価400万円のマンションの足元の光景とは信じられません。まるで錦糸町の墨東病院周辺の魔界の磁力が亀戸にまで及んでいるかのようです。当物件を検討されている方は当物件の建設地周辺からそのまま錦糸町駅南口まで歩いてみることをオススメします。百聞は一見に如かずです。
亀戸の治安は錦糸町よりマシ
総武線沿線については治安の話は常に付き纏う話題です。駅近・再開発・商業施設併設というキーワードで当物件に興味を持った純粋無垢な方にとって亀戸の治安は大いに気になるところのようです。そこで、場末感満載の飲み屋で地元の方にインタビューしてきました。
地元の方の治安に対するご意見ですが、みなさん揃いも揃って同じセリフをおっしゃります。「錦糸町よりマシだよ」と。東関東屈指の犯罪都市と比較すればいくぶんはマシということは、東急東横線や東急田園都市線あたりと比較すればスラム街に等しいと翻訳していいのでしょう。
実際のところ亀戸住民としては「自転車泥棒や喧嘩など軽犯罪は多いけど人殺しはいないから全然問題なし」というおおらかで寛容的な感覚のようです。反対に言えば治安などというホイップクリームと同義の言葉を口にする時点で総武線沿線に住むのは止めておいたほうがいいとも言えます。
そもそも、見知らぬ街の治安を気にしている時点でその街を下に見ているということを自覚しなければなりません。大変失礼な行為です。なお個人的には錦糸町よりも治安がいいということはバーモンドカレー甘口と同義ですから全く問題はなく、好意的にしかなれません。
錦糸町に住んで一番良かったのは治安に対する許容範囲が格段に広がったことかもしれません。流れ弾は臆病者に当たるという格言は真実です。治安を気にしない人間はトラブルに巻き込まれず、治安を気にする人間のほうがトラブルに巻き込まれやすいのです。
もし当物件を検討されている方で亀戸の治安を懸念されている方がいたら検討から外したほうが無難です。無理をして当物件を購入しても、「亀戸なんて大嫌い」となるトラブルに巻き込まれることでしょう。流れ弾は臆病者に当たるのです。
総武線のシンボル「ビリー・ザ・キッド」
楽しい夜の現地調査の締めは総武線のシンボルである大衆ステーキ店「ビリー・ザ・キッド」で決まりです。新小岩、錦糸町、亀戸、両国にお住まいの方なら「ビリー・ザ・キッド」という文字を見ただけであの独特の匂いが鼻腔をくすぐるはずです。
ビリーをご存知ない方はお店のホームページをご覧ください。そしてショップリストを見て見事なまでにアウトローが出没する街にだけにしか出店していないことに笑ってください。ビリーはまさに硬派なイメージの総武線を象徴するシンボルなのです。
金儲けしか考えていない軟派ないきなりステーキは消えて無くなっても、硬派なビリーが消えることはありません。総武線沿線の住人の体の10%位はビリーの肉で作られているからです。ビリーは総武線の一部と言っても過言ではありません。私も錦糸町で暮らした3年間はビリー漬けの日々でした。
蓮とラブレスをはしごして、深夜にキッドステーキ(200g・ミディアムレア)とジャンボハンバーグ(500g・ソース抜き)を食べればどんなに疲れていても心と体が元気になれます。
ましてや亀戸にあるのはビリー愛好家からも「やっぱり本店が一番美味い」と言われる本店です。ステーキは焼く人で味がブレるのですが本店は創業者が目を光らせているのでブレが少ないのでしょう。個人的には創業家と縁が深い新小岩店もかなり美味しいと思います。
実はこの創業者が焼くステーキが一番美味しいのですが滅多に食べることができないのが残念です。昔話を聞くと創業者の焼くステーキに惚れてビリー愛好家になった人たちも多いのです。当物件を検討して現地調査をした際にはぜひ訪れていただきたい名店です。
なお、ビリーの創業者インタビューはこちら。これを読んだら今夜の晩ご飯はビリーにしたくなることでしょう。ようこそビリーの世界へ!!
飲食店のレベルはいまいち
なお亀戸の飲食店ですが、別日でも夜の現地調査を行いましたが老舗と新店でレベルが大きく分かれると感じます。老舗はさすがに手堅い美味しさですが値段もそれなりにします。新店は価格こそ安いものの味に洗練さがなく、はっきり言ってしまえば素人料理です。
おそらく亀戸は賃料が安いので修行もせず素人が店を出すことが可能なのだと推察されます。一方で味と引き換えに価格はとにかく安いので、住民が飲食店に求めるものが味よりも価格だということでしょう。このあたりも他の総武線沿線の街と似たような傾向ですが、これだけ居酒屋のレベルが低いと酒好きの私にとってはちょっと問題です。
チェック3:駅から徒歩5分以内→合格
※ 当項目は資産価値の土台となる駅距離を判定します。
チェック2の段階にしてこの暴走ぶりです。先が思いやられるので話を進めます。
当物件から最寄りの亀戸駅まで徒歩2分なのでもちろん合格です。一方で当物件の立地は直線距離こそ短いものの京葉道路の信号待ちは気になるところです。さっそく計測してみたところ信号待ちは最大で1分30秒でした。信号待ちがあったとしても十分に合格となる駅距離です。
なお、エントランスまでの時間を測定するとゲートタワーで4分、ブライトタワーで6分が駅までの所要時間と見ておけばいいでしょう。ブライトタワーは奥まった位置にあるため敷地内の移動時間が多めなのが弱点ですが、京葉道路からの騒音被害は減少されますので一長一短となります。
子育て世帯は北口を使うはめに
私が見た限りですが当物件の最寄り改札となる東口改札にはエレベーターはもちろんエスカレーターすらありませんでした。若い夫婦が二人がかりでベビーカーを抱えて階段を上っている姿はこれから当物件で子育てをする人たちの未来の姿です。
実際に当物件に住む子育て世帯は東口ではなく北口改札を使うことになるのでしょう。北口を使うとなると当物件から徒歩2分では到着することは不可能です。目の前に改札がありながら別の改札を使わなければならないという嫌がらせは相当にパンチが効いています。東口改札はあくまで補助なので今後もエスカレーターやエレベーターが設置されることはないでしょう。
朝の通勤ラッシュは要注意
朝の総武線緩行のラッシュは有名ですが、特に最後尾車両は激混みになります。理由は次の錦糸町駅での総武快速線への乗り換えを最後尾から行うからです。
当物件に住むと東口を利用することになりますが、東口からホームに上がると上り列車の最後尾車両の位置に出ます。平井駅ならまだしも亀戸駅だと到着した電車にすぐに乗ろうとしても乗車できないことがあるので注意が必要です。
当物件に居住するとなるとマンション敷地内の移動、改札までの移動、ホーム真ん中までの移動で合計8分程度が電車に乗るために必要な時間となることになります。要するに駅徒歩2分という文言だけを見て楽観視してはいけないということです。
また、通勤ラッシュ時の総武線はノルマンディー上陸作戦の上陸用舟艇に匹敵するハードさですから、当物件を検討されている方は絶対に亀戸駅からの通勤ラッシュを事前に体験してください。
チェック4:安定した地盤であること→落第
※ 当項目は地盤の強度を測定し、自宅が非常時の避難場所になり得るか判定します。
当物件の建設地は干拓地ですから諦めが肝心です。敷地の一部で液状化対策が施されているように、当物件が建設される土地は液状化対策が必要な土地です。江東区で固い地盤を求めるのは止めましょう。もちろん落第です。
また毎年話題になる水害についても確認が必要です。ハザードマップで確認すると当物件の建設地は真っ赤に塗りつぶされています。地震にも水害にも弱い土地に坪400も出して住みたいか冷静に自分自身に問うべきです。
水害時は諦めが肝心
また、当物件の電気設備は1階に設置されています。昨年に武蔵小杉で発生した台風19号によるタワーマンションの停電被害は地下にある電気設備に浸水したことが原因でしたので、当物件でも同様の事態が発生する可能性があります。このリスクは営業マンも素直に認めています。
荒川が氾濫した場合は諦めが肝心となります。幸いなことに当物件は巨大なトランクルームが併設されますので防災グッズを個人で揃えることで予防することで対応するしかありません。あとは当物件は水害についてはさまざまな対策が施されているのでそれを信じるしかないでしょう。
免震構造の本当のメリット
もちろん野村不動産も地盤の悪さは認識しており、施工会社に前田建設工業を迎え免震構造を採用していますが気休めにしか過ぎません。建物の倒壊は防げても周囲の液状化は防げず電気や水道などのライフラインは寸断されます。それでも非常時でも自宅で過ごせることは小さくないメリットでもあります。
一方で免震構造の本当のメリットは売却時に実感できます。古臭さを隠せなくなってくる築20年のマンションを買う場合、耐震と免震のどちらがマシかと想像してみればお分かりになるはずです。もちろん免震構造を維持管理するための修繕費の高騰は覚悟しなければなりませんが売却時のメリットを考え必要経費と割り切るべきです。
トランクルームは素晴らしい
この巨大なトランクルームは荷物の多い子育て世帯にとっては嬉しい設備になります。内廊下にもかかわらずベビーカーや濡れた傘を廊下に放置するマナーの悪い人間は都心の億ションであろうとも存在しますが、この巨大なトランクルームは一定の抑止力になることが期待できます。
一方でモデルルームでは表示面積ほどの部屋の広さを実感できないのは2.7m2もあるこの巨大なトランクルームが原因です。また収納スペースが少なく感じるのも同様です。後で触れますが当物件の間取りは酷いものばかりで泣けてきます。
床快Full(ゆかいふる)は未知数
地盤の悪さのほかに空気の悪さも当物件の特徴のひとつです。京葉道路と高速道路のダブルパンチはテニスのウィリアムス姉妹のダブルスと同じくらい強烈です。当物件の現地調査時に異様に目が痒くなったのは全くの偶然だと言い切れないほどです。
そこで、野村不動産は住戸全体にエアコンの風を送るセントラル方式の空調システム「床快 full(ゆかいふる)」というソリューションを投入してきました。詳細はPRTIMESの該当記事や物件HPをご覧ください。
二重床を利用して、住戸全体にエアコンの風を送るセントラル方式の空調システムです。24時間365日、また、リビングや寝室だけではなく廊下やトイレ等の空調も行うことで、居住空間全体を常に快適に保ちます。その為、ヒートショックや熱中症のリスクも軽減され、健康維持にも寄与します。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000210.000025694.html
理論上はいいことづくめの機能です。現在の住まいはダイレクトウインドウを含む窓だらけ真冬は寒くて仕方がありませんので、もしこの機能が理論通りの効果を生むのであれば間違いなく素晴らしい機能だと感じます。冷え性の方や年配の方はもちろんのこと、私のような健康優良不良中年でも願ったり叶ったりの機能です。
しかし、こういう先進的な機能はトラブルがつきものなのが世の中の常識です。ユーザーにお金を出させて品質テストをしたとまで酷評された故障続発の初代プリウスなどはその典型例です。トヨタは分かっていて発売しているのですから当然でもあります。
そして、この床快 fullは当物件が初の導入物件ですから思いもよらないトラブルに巻き込まれるリスクがあることは覚悟しておく必要があります。涼しくも暖かくもないので結局エアコンを導入して余計な出費を強いられたなどという笑い話が後世に残されるかもしれないということです。
チェック5:残債割れにならないこと→落第
※ 当項目は残債割れのリスクを判定します。
二重サッシは騒音がある証拠
当物件は東南北の3方向の部屋で二重サッシが採用されています。二重サッシが採用されるということはデベロッパーが騒音がひどいと暗に認めている証拠になります。よって当物件は騒音については相当に覚悟しなければならないことがわかります。
その中で、当物件は京葉道路から距離がとれて比較的騒音の影響が少ないブライトタワーの西向きの部屋がデベロッパーの一押しとなります。西向きは真夏の西日が凶悪にもかかわらず一押しにせざるを得ないのは当物件が東西に面したマンションだからに他なりません。
騒音チェック
なお、肝心の京葉道路や高速道路からの騒音を現地調査でチェックしましたが休日であれば気にならないレベルでした。平日はさすがに現地調査できないので当物件を検討されている方は平日の昼夜でチェックすべきでしょう。
また、東側を購入される方は商業施設や公開空地からの騒音にご注意ください。商業施設からは排気ダクトや出入りする人の騒音、公開空地からは国母和宏容疑者のようなスケートボーダーによる騒音、など余計な騒音リスクを背負う必要はないと思います。
価格に歪みがある
是正されるのは確実ですが現時点の価格表には歪みがあります。まず階数による価格差が少ないので高層階一択です。そして、割高となるので2LDKは対象外です。角部屋は一馬力では手に負えない価格(1億1千万円)のため今回は対象外にします。
さらに残った3LDKの中でも価格に歪みがあり、最もお買い得な①、間取りと方角がよい②の2択になります。あくまでの個人的な判断です。
- BN2(西向き・高層階・79m2・8,300万円)
- BQ1(南向き・高層階・78m2・9,300万円)
候補の部屋は3LDK
レビュー対象の部屋はBQ1(南向き・高層階・78m2・9,300万円)とします。高速道路に面するため二重サッシになっているのは残念ですが、全部屋が南向きのワイドスパンの間取りはそうそうお目にかかれるものではありません。当物件は南北に細長い形状のため南向き住戸の希少性が高いことも選定理由のひとつです。また、BN2は3つの洋室の出入りに必ずリビングを通ることになる残念な間取りであることもBQ1の選定理由です。
なお、繰り返しになりますが価格は事前案内会時点のものであり、価格確定後に評価が変わることがあります。直近でレビューしたブランズタワー豊洲も白金ザスカイも事前案内会の段階から大きく価格調整がなされていますので、当物件も同様に価格調整がなされるはずです。
試算結果
購入時 :価格9,300万円(78m2・坪単価394万円)
5年後 :残債8,125万円、売却8,167万円(坪単価346万円)、収支+42万円
10年後:残債6,903万円、売却7,034万円(坪単価298万円)、収支+131万円
15年後:残債5,630万円、売却5,901万円(坪単価250万円)、収支+271万円
周辺相場は東京ソシオグランデ(駅徒歩3分/築16年/80m2/南向き角部屋)が6,850万円(坪単価257万円)でSUUMOに出ています。売り出し価格は5%程度の上乗せをしているので15年後に坪単価250万円程度になるとみておけばいいでしょう。
試算結果を確認すると下落率は市場平均の2%を上回る2.4%になりました。0.8%の超低金利が15年も続くという甘い前提ですらこの結果です。価格調整が入らない限り高値づかみとなるのは間違いありません。売買時の諸経費を考慮すれば実質的なマイナスになります。
試算結果は確かにプラスですが母数となる9,000万円の価格からしてみれば誤差のようなものです。よって、BQ1(南向き・高層階・78m2・9,300万円)に関しては落第の判断が妥当です。
今後の価格調整に期待したいところですが希少性のある南向き住戸の価格はこのまま維持されるでしょう。金に糸目をつけない富裕層からしてみれば残債割れなど痛くも痒くもないからです。
一方で、BN2(西向き・高層階・79m2・8,300万円)で試算すると合格(補欠)となります。BN2は全部屋リビングインの残念な間取りですが中古になると間取りの影響は皆無ですから残債割れを気にするのであればBN2を選択するとよいでしょう。個人的には間取りが気に入らないのでBN2を選択することはありません。
なお、現時点の価格表に限れば2LDKの部屋は明らかに割高なので選んではいけません。ただ、2LDKは価格調整が入るはずです。なお、今後売りに出される1LDKや1Rは2LDK以上に割高な価格設定になるとのことです。1LDKや1Rは設備仕様も劣化しますから手を出さない方が無難です。
>> 中古マンションにも目を向けて欲しいです。
>> 無理のない予算を知りたい方はこちらをどうぞ。
チェック6:家賃よりも安いこと→落第
※ 当項目は賃貸との優劣を判定します。
パークタワー亀戸ステーションアリーナ(駅徒歩3分/築16年/3階/74m2)の部屋が家賃23.5万円、管理共益費3.5万円の計27万円でSUUMOに掲載されており、賃貸を選ぶべきなのは明白なので落第とします。
また、賃貸に出すと損をする点にも注意が必要です。住宅ローン控除がなければ損失はさらに拡大することになります。
個人的には亀戸で30万円も出すならSUUMOに掲載されているタワーレジデンストーキョー(秋葉原駅徒歩8分/築13年/23階/70m2)に住みます。亀戸はいい街ですが月々30万円を払ってまで住みたい街かは冷静に判断すべきです。
さらに、亀戸駅から2駅下った快速が停車する新小岩駅であればパークホームズ新小岩ステーションサイドレジデンス(新小岩駅徒歩2分/築15年/7階/74m2)が月々たったの19万円で住むことができます。当物件に盲目的に恋している人がいたら少し視野を広げてみて欲しいと思います。
個人的には10万円も安いなら新小岩の賃貸で決まりです。不動産バブル最後のフロンティア小岩・新小岩地区へどうぞいらっしゃいませ。
購入の場合
支払額 25.4 万円(10年固定0.8%)
管理費修繕費 4.5 万円(仮)
固定資産税 1.6 万円(仮)
諸経費 5.0 万円(往復)
専有部修繕費 1.0 万円
ローン控除 ▲3.3 万円
10年後の価値 ▲1.1 万円(お金が戻ってきます)
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合 計 33.1 万円(10年平均)
賃貸の場合
家賃 27.0 万円
諸経費 2.4 万円(敷礼金・更新料・保険料等)
=====================================
合 計 29.4 万円(10年平均)
部屋によっては合格になる
一方で賃貸よりも安く住むことに特化して割り切れるのなら合格になる部屋もあります。条件が悪い代わりに賃貸よりも安く住める部屋を選ぶのも立派な戦略のひとつです。野村不動産は売れ残りを嫌う企業文化であり、プラウドタワー東池袋でも竣工直前に値引き販売をしています。当物件も売れ残りを狙うのは悪くない作戦です。
突然の三菱とのJVに一抹の不安
ただ、気になるのは年明けになって突如として三菱地所レジデンスとのJVになったことです。JVになると値引きの判断が鈍るのは知られた話です。昨年末に届いた事前案内会の招待状には「売主:野村不動産」とだけ印字されていたので何があったのでしょう。
連帯責任の企業連合(JV)にしたということは野村不動産が単独ではこのプロジェクトをやり切る自信がないことを認めたようなものであり不安があります。真相は謎ですが、高すぎる用地取得費用を回収できない可能性があると分かって慌てて三菱地所に泣きついたのでしょうか。
錦糸町の地域No.1マンションを引き合いに出して販売価格の妥当性を強引に正当化していますが、野村不動産も必死であることが三菱とのJVから透けて見えます。売れないとわかれば一気に価格調整をしてきますので現時点で欲しい気持ちを営業マンに素直に伝える必要はないでしょう。
管理費は高い
管理費は381円/m2でほぼ確定とのこと。ゲストルームとパーテイールーム以外の共用施設がない一方で各階ゴミ捨て、各階宅配BOX(!?)、24時間有人監視などのサービスがあります。
あの都心の超高級マンションであるパークコート赤坂檜町ザタワーの管理費期が377円/m2ですから亀戸のなんちゃってタワーマンションでこの管理費はさすがに割高と言わざるを得ません。三井という最大手デベロッパーが威信をかけて建築した港区のタワーマンションと同額になる根拠を野村不動産は論理的に説明できるのかおおいに疑問です。
また当物件とは比較にならない豪華共用施設を有するブリリアタワー東京の管理費は231円/m2です。坪単価はブリリアタワー東京を引き合いに出しておいて、管理費はダンマリを決め込むとは、さすがは2流デベロッパーの野村不動産です。自分たちさえ良ければそれでいいという姿勢が露骨過ぎて笑えてきます。
まぁ、当物件と同じように商業施設併設のシティタワーズ東京ベイの管理費が385円/m2ですし、管理会社としてはこのくらいの管理費は欲しいという素直な自己都合なのでしょう。もう少し良心的な理由を考えるとしたら商業施設の何かしらの部分の負担も住民が負担する形になっているのかもしれません。それに応じたサービスがあるかは不明ですが。
結局のところ当物件の異常な管理費がどうなるかは今後の契約状況次第でしょう。管理費を理由に購入を辞退する流れになれば管理費は値下げされますが、第1期の購入検討者は潤沢な予算を持つので期待はできそうにありません。
修繕費は安い
長期修繕計画を確認すると、修繕費は1年目が144円/m2、16年以降はほぼ3倍の440円/m2程度になります。この金額をどう判断するかは人それぞれですが、個人的には十分に妥当と感じます。
当物件はアトラクティブ30を導入して積極的な修繕費の抑制をデベロッパー自らが推進していますので、まさにその賜物と言えます。割高な管理費と割安な修繕費を足すと結局はタワーマンションの標準的なランニング費用となるのが当物件の特徴です。
もちろんここで冷静になる必要があります。ゲストルーム以外にほとんど共用施設のない当物件のランニング費用が贅沢な共用施設を有するタワーマンションとほぼ同額であることが本当に妥当なのかという話です。
>> 無理のない予算を知りたい方はこちらをどうぞ。
>> マンションを購入しないという選択もあります。
>> 金利は固定金利の方が安心です。
>> 手付金は満額払ってはいけません。
チェック7:目立つこと→合格
※ 当項目は売却時に指名買いが発生するかを判定します。
亀戸に限定すれば地域No.1は確実です。錦糸町を中心とした総武線東側エリアでもブリリアタワー東京に次ぐエリアNo.2になる可能性があります。築浅であることを考慮すればブリリアタワーよりも当物件を選ぶ人もいるはずです。
また、当物件は床快fullのような先進的な試みがされた野村不動産の代表作となるマンションです。ことあるごとにメディアで紹介され知名度が保たれることが期待できます。野村不動産としても商業施設併設の自社物件をアピールしないわけがありません。
当物件は末長く目立つこととなり、売却時に客つきに苦労することはないと判断して合格とします。
チェック8:柱が室内に食い込んでいないこと→落第
※ 当項目は建物の設計の贅沢さとデベロッパーのヤル気を判定します。
当物件の間取り図を見てブランズタワー豊洲、白金ザスカイの悪夢を思い出した方もいるはずです。残念なことに当物件も下がり天井の嵐だからです。さらに当物件は二段階の下がり天井となっておりモデルルームでも雛壇の天井が目立って仕方がありません。
下がり天井はいたるところで発生しており、浴室やトイレもまた例外ではありません。梁が飛び出ている浴室は圧巻ですので多くの方にご覧いただきたい代物です。
当物件は天井高2500mmを売りにしていますが、下がり天井が台無しにしています。これであればグレーシアタワー二俣川のように2450mmの完全フラットな天井の方がはるかにマシです。
確かに柱の食い込みは皆無ですが、この下がり天井を許容することはできません。下がり天井もまた室内を侵食する柱と同等と判断し、当項目は落第とします。
プレミアムモデルルームの貧弱さ
私には縁のない部屋なので深くは言及しませんがプレミアム扱いとなっている122m2のモデルルームの貧弱さは郊外のプレミアム部屋らしさにあふれており必見です。特にミニチュアの窓かと勘違いする開放感ゼロの極小のFIX窓は見た瞬間に爆笑してしまうこと請け合いです。
はっきりいって広いこと・最上階であること以外はプレミアム感ゼロです。白金ザスカイのプレミアム部屋と比較するとメジャーリーグと少年野球ほどの差があります。亀戸には一定数の富裕層がいますが、こんな貧弱な部屋に1億円以上も払う富裕層がいるのか大いに疑問です。
チェック9:洗面所の入り口が廊下にあること→落第
※ 当項目は建物の設計の贅沢さとデベロッパーのヤル気を判定します。
今回の評価対象であり希少価値のある唯一の南向き中住戸のBQ1も全部屋南向きにもかかわらず洗面所の入り口はリビングにあるのです。リビングインの洗面所はその他の間取りでも採用されており当物件の間取りに対する評価を下げることに貢献しています。
また、各部屋への動線が全てリビングインとなる間取りも多く当物件の間取りに対するこだわりのなさを際立てます。せっかく75m2を超える広さを用意しているのですから、もう少しなんとかならなかったのかと思わずにはいられません。
当物件のデベロッパーである野村不動産は間取りに拘りがない傾向があるので諦めるしかないのでしょう。残念ながら落第です。
>> 間取りについてはこちらをご覧ください。
チェック10:家族の思い→落第(惜しい)
※ 当項目は評価者の個人的価値観を満たすかを判定します。
父と過ごした街
すでに触れたように亀戸は私にとって幼い頃に父と何度も訪れた思い出の街です。洋菓子クローネはもちろんのこと、イシイの甘栗や船橋屋もよく購入しました。質素な我が家で過ごす少年にとって亀戸はハレの日の街でもありました。
この街で自分の子供の成長を見られると考えると、私の人生において亀戸に住むというイベントは特別なものがあります。もちろん「9,000万円のマンションを父親との思い出を理由に購入するなんて馬鹿じゃないの?」という意見は正論です。
一方で「このくらいウエットな理由でもない限り9,000万円のマンションを江東区に購入する理由がない」という意見もまた正論なのです。
住み替える理由がない
亀戸の利便性に問題はありません。しかし、利便性抜群の都心に住んでしまった私にとって亀戸は相対的に不便な街であることもまた事実です。利便性のみならず街の活気も都心と亀戸では比較になりません。亀戸では全てが物足りないというのが正直な感想です。特に保育園や医療費補助など子育て支援の面で江東区は都心と比較すると大きく見劣りします。
また、2年後に今住んでいるマンションを売却してもそれほど大きな利益にはならないことも住み替えを躊躇する理由の一つです。マンションは住宅ローン控除が終わり、大規模修繕が終わった直後の築10年過ぎでの売却が最も利益が最大化するからです。
都心から郊外には戻れない
正直なところ都心に住んでしまうと郊外に戻ることはできません。独身であればまだ我慢はできますが夫婦揃って都心で暮らす便利さを覚えたらもう郊外には住めません。
妻と子供のことを考えて郊外の環境の良いバス便マンションを選ぶという理屈が成立するように、妻と子供のことを考えたら都心に住む以外の選択肢がないという理屈もまた成立するのです。後者もまた家族を大切に考えた上での判断であるにもかかわらず、世間では前者だけがもてはやされるのは不思議な現象です。
わざわざ今住んでいるマンションから切り替える理由がないため当項目は落第とします。ただ限りなく合格に近い落第なので、明らかに割安な部屋が見つかった場合は総合的に判断して合格にするかもしれません。
結果
結果は40点となりました。割高な価格と残念な間取りが大きく足を引っ張る結果となりました。正式価格で価格調整がなされ、未公開の間取りで合格になる間取りがあれば80点までは得点が伸びるポテンシャルはあります。
正直なところ評価を下すにはまだ時期尚早です。レビューの公開も早すぎたかもしれません。
総評
キッズリターンかよ
事前案内会でプロモーションムービーのラストシーンを見て「キッズリターンかよ」と突っ込んだ人は私だけでしょうか。セリフだけでなく音楽も瞬間的にあきらかに寄せていたと感じました。
私のような部外者にはサンストリート亀戸の跡地であることがどれだけ重要なのかはわかりません。飲み屋のAKBたちも特にサンストリート亀戸に愛着はもっていませんでした。
ただ亀戸という物価の安さと交通利便性しか特徴がない街で934戸も売るには無理やりにでもサンストリート亀戸の跡地に意味を持たせるしかなかったのでしょう。そしてその苦肉の演出がキッズリターンのパロディになったのかもしれません。再生を強く印象付けるキッズリターンのラストシーンは当物件の物語にぴったりだからです。
野村不動産は一流なのか
さて、話を戻します。世間ではメジャー7などと恥ずかしいフレーズで野村不動産を三井や三菱と同格に扱っていますが、様々な情報を見聞きしているため野村不動産を一流デベロッパーとして扱うのには違和感があります。プラウドというブランドはアパレル業界で例えればZARA程度の認識です。
商業施設には期待できない
三井不動産はこの10年で最も買いだったザ・タワー横浜北仲の商業施設「北仲ブリック&ホワイト」のテナント誘致で見事な手腕を発揮しました。当物件の商業施設「KAMEIDO SC(仮)」の100店舗ものテナント誘致はどうなるのでしょうか。
はっきり言って野村不動産が手がける商業施設に対する期待するのは難しいです。当物件に隣接される商業施設に期待している人は、日本橋にある既存商業ビル「ユイト 日本橋室町野村ビル」を訪問してみるとよいでしょう。三井不動産が手がけるコレド室町と比較すると目を覆いたくなる華のなさです。
各地にある野村不動産が手がけるAEONレベルの商業施設を見てみるのもお勧めします。要するに野村不動産にアトレから客を奪うくらい魅力のある商業施設を運営する能力はないということです。結局はサンストリート亀戸のテナントと同レベルのテナントが入ることになるのです。
シティタワーズ東京ベイの事例
商業施設を運営するノウハウもないのに商業施設の箱だけ作って雲行きが怪しくなっている先輩がいます。当ブログでレビューしたシティタワーズ東京ベイです。
発表当初はラグジュアリーでハイセンスな高級路線の商業施設を計画していたにもかかわらず、蓋を開けてみればラグジュアリーとは程遠い庶民派のテナントばかりが誘致される有様です。
ちなみにシティタワーズ東京ベイを購入された当ブログの読者から「レビューを見て商業施設には期待しないで購入したのでショックはありませんでした」とのご報告を複数いただいています。シティタワーズ東京ベイは投資の観点では買いの物件でしたので、そのことを敏感に察知した複数の読者はその一点で部屋を選び、そして勝利したのです。
当物件も同様です。商業施設を当てにしてはいけません。当物件の割高な価格を正当化するのは売り手である野村不動産だけにしましょう。当物件の価格は純粋な交通利便性でのみ判断すべきなのです。
三菱地所が参画した本当の理由
一方で急きょ三菱地所が参画したのは商業施設の運営も支援するためだとしたら話は変わってきます。丸の内の大家である三菱地所の商業施設ノウハウが爪の垢程度でも注がれるのであれば当物件併設の商業施設は期待ができるものに早変わりします。もし商業施設は野村不動産の単独運営だとしたらシティタワーズ東京ベイの二の舞になることを覚悟しておいた方がいいでしょう。
商業施設に直結の価値
なお、当物件はゲートタワー(北側の棟)の4階から商業施設に直結します。消防法の関係で直結通路に屋根がないため雨天時に傘をさす必要があるのは残念です。せめてショッピングカートをマンションエントランスまで持ち込めるようにはして欲しいものです。
しかし、商業施設に直結する駅徒歩2分の好立地タワーマンションであることに変わりはなく、さすがの私でも心が揺れるものがあります。想像してみてください。マンションの住人専用の4階通路から下界を見下ろす優越感を。
また、売却時の見学者が興奮する様子も目に浮かびます。私のようにちっぽけな虚栄心をもった卑小な人間であればこの特別な通路に興奮しないわけがありません。マンションと商業施設が直結しているメリットは生活利便性だけでなく売却時にも効果があるのです。
設備はよく頑張った
40点という低得点にはなりましたが当物件はマンションとしては悪くない設備を用意しています。上から目線ではありますが「建築費が高騰する中でよく頑張った」と感じるほどです。この設備の良さは当物件の救いにもなります。
確かに当物件の間取りは残念そのものです。一方でマンションとして設備に不満はほとんどありません。簡単に列挙してもこのスペックです。タワーマンションとして恥ずかしくないスペックです。
免震構造、内廊下、各階ゴミ捨て、各階宅配BOX、商業施設直結通路、床快full(全熱交換、全部屋空調)、換気扇の同時吸排気、便器はアラウーノ、LowEガラス採用、玄関人感センサー、ベランダ隔板はトールタイプ、玄関防犯カメラ設置、ラクセススキー採用、キッチンカウンター天然石、ベランダガラスは内側からは景色が見えるが外側からは景色が反射して内側が見えにくい特殊ガラスを採用、エレベータ1台あたりの戸数、非常用エレベーターも日常使い可能、ディスポーザーは内部での自動給水式
各階宅配BOXはなかなかお目にかかれない設備です。ゲートタワーの1階からブライトタワーの25階に宅配物を運ぶ手間がはぶけるのです。不在がちな共働き世帯には嬉しい設備になるはずです。
もちろん至らない点もありますが、コストダウンの嵐が吹き荒れる新築マンション業界でよくここまで盛り込んだなと素直に感心します。個人的に野村不動産は二流デベロッパーですがデベロッパーとしての矜恃は十分に見せたと思います。
ゆえに間取りの残念さが際立つのです。この設備で満足のいく間取りだったらもっと買いたい気持ちになれたはずです。
ブランズタワー豊洲との比較
少ないながらもブランズタワー豊洲との比較をしてほしいとのリクエストが届いています。両方のレビューを読み比べて各自で判断してほしい、が私の回答ですが現時点で判断すればブランズタワー豊洲のほうがオススメできます。
同等の交通利便性、同等の価格帯ゆえに悩む部分もありますが売却を踏まえると人気の街である豊洲にしておいたほうが安全だからです。プロ野球の遊撃手で例えればブランズタワー豊洲は巨人の坂本、プラウドタワー亀戸クロスは西武の源田に例えられるでしょう。個人的には源田のほうが好きですが、一般的な人気であれば明らかに坂本です。
とにかく安い部屋を買う
当物件の特徴をまとめると、価格は割高で間取りも酷い、一方でマンションとしての設備は最近では珍しいほどの充実さであり、交通利便性も生活利便性も十分、という評価になります。
間取りは変えようがありませんから価格の安い部屋を選ぶことで、長所だけを享受することが最善手になります。眺望や日照など気にしてはいけません。眺望が悪くても日照がなくても交通利便性と生活利便性に変わりはありません。とにかく坪単価の安い部屋を買うのです。
実はこの投資一点張り作戦はシティタワーズ東京ベイで相談を受けた際に密かに伝授した作戦でもあります。この作戦を忠実に実行した読者からの嬉しいご報告は何度読み返しても飽きません。そして当物件もまたその再来の予感がします。
すべては正式価格決定次第
とは言え当物件の価格は仮段階であり、お買い得になりそうな部屋に至っては価格未定の状態ですので引き続き調査を続けていきます。その中で随時レビューも更新していきますし、私自身も割安の部屋が出てきた暁には抽選覚悟で躊躇なく参戦します。
やはり総武線愛好家のマンションブロガーとして当物件を見過ごすことはできません。当物件から錦糸町南口の繁華街まで徒歩15分程度というちょうどいい距離感も私の心をくすぐります。当物件は亀戸駅徒歩2分にして錦糸町南口も生活圏になるという私にとっては最高の立地なのです。
終わりに
大変お疲れ様でした。亀戸は個人的な思いれがある街だったため過去最長の超長文レビューとなってしまいました。思い出と評価の記述が混在し、これまたいつもと同様に混沌としたレビューになってしまいましたが、これが個人ブログの醍醐味だと思ってご容赦いただければ幸いです。
公開を急いだのでレビューの内容に満足はしていません。今後も手を入れて読みやすくなるよう更新していきますが、当物件を検討されている方が何かのご縁でこの不恰好なレビューをご覧になり、少しでも参考になったと言っていただけたならこれ以上の喜びはありません。
繰り返しになりますが、当物件を検討している方は、当レビューを始めネットや方々の評論を読み、自分自身で納得するまで調べ上げてください。そして、最終的にはご自身の判断を大切にしてください。他人の意見は参考にしてもいいですが、従ってはいけません。
ただ、当物件の購入を決意されたとしても、一度は不動産コンサルタントに相談してみてください。見落としている事実があるかもしれませんし、何も見落としがなければ安心して契約できると思うのです。
多くの読者の方が不動産コンサルタントに相談して納得のいくマンションを購入されている事実を目の当たりにして、改めて強くそう思います。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。
餅つき名人様
はじめまして。
プラウドタワー亀戸について色々検索している中で当物件にたどり着き、あまりの面白さに夜な夜な過去の記事を読ませていただいています。
ブログを読むだけこんなに参考になったのは初めてです!
特に間取りに関しては、今までは何となく好きじゃない・何となく好き、くらいの感覚だったのですが、嫌な理由が明確になりスッキリしております。
さて、先日プラウドタワーのモデルルームに行きました。
南向きの部屋を第一候補に考えていましたが、上層階9440万円程の部屋1部屋を残し完売でした。かつ、営業マンは既に完売した部屋だからか、この部屋の悪い部分しか言わず、ひたすら西向きの部屋を勧めてきて、餅つき名人様がおっしゃる、「売りたい部屋を売る」魂胆が見え見えで嫌な気持ちになりました。
一つお願いなのですが、簡易版でもけっこうなのでよろしければ「パークホームズ日本橋浜町ザレジデンス」の評価をお願いできますでしょうか。こちらは全部屋70m2以上、ワイドスパンの間取りが魅力かなと思っています。(管理費が高くてディスポーザーがないのは残念ではありますが、、)
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。当ブログは初心者が経験したことを初心者向けに記載しているので世間の皆様にそれなりに有用な情報をお伝えできているとの自負はありますが、このように改めて感想をいただくとやっぱり嬉しいです!!プラウドタワー亀戸の西側は価値と価格がアンバランスですので野村不動産も必死なのだと思います。レビューでも候補にしたように、やはり買うべきは南側でした。
さて、パークホームズ日本橋浜町ザレジデンスのレビューですが以下三種の情報をいただければ対応いたします。(1)候補の間取り図(2)価格表(3)管理費修繕費。ブログのお問い合わせフォームから連絡いただければ返信いたしますのでよろしくお願いします^^
餅つき名人様
ご返信ありがとうございます!
プラウドタワー亀戸の西側は、価格と価値がアンバランスなのですね。本当に南側の売れ行きをみても、餅つき名人様の見る目は確かだなと感じます。
パークホームズのレビューのご対応ありがとうございます!今週モデルルームに行ってきますので、そこで価格表や管理費等を詳しく聞いて、ご連絡させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします^ – ^
餅つき名人様
いつも楽しくブログ拝見させていただいております。
Twitterにて、コンサルよりNGとの判断と呟かれておりましたが、決定的な要因はどのようなものでしょうか?
ご共有頂ける範囲でご教示頂ければ幸いです。
コメントありがとうございます。色々とありますが当ブログのレビューとほぼ同じでした。価格面ではレビューよりもさらに辛口でした。個人的には資産性についてはこのあとに訪れるバブル時に売却すれば損はしないで済むでしょうが、大きく得をすることもないと判断しています。つまり現時点でバブル価格を先取りしていると言うことです。反対に景気後退時に売却する必要になると損することになります。
どうしても当物件が欲しいのであればとにかく坪単価が安い条件が悪い部屋を買う以外に選択肢はありませんが、それなら周辺の条件の良い中古マンションを購入した方が生活面の充実度は高いはずです。ただマンション購入がはじめての人であれば何も知らずに幸せになれる要素もありますので、目と耳を塞いで購入するのも一興です。人には論理的でない行動をする権利があるのです。ご参考になれば幸いです!!
餅つき名人さま
はじめて拝見いたしました。
楽しく、すごくためになり貴重な情報ありがとうございました。良かったです。
亀戸に住んで20数年、サンストリート跡に出来るとの事で早くから購入したいと狙っておりました。
いざ、内覧会に参加しようにも予約が取れず結局3月に入ってやっと見れました。
あまりにも期待が大きかったのか結果からすると非常に残念な物件でした。
間取りに魅力を感じず、
天井の梁が2メートル50の天井高を感じることが出来ず、管理費の高さ、みあってない価格の高さ、どれも残念です。
営業マンも自信あり気に説明するも
東口の改札改善や騒音の件、地盤、管理費の件等突き詰めて質問するとそれまでのマシンガントークがパッたり止まってこちらも残念です。
真剣にほしかったので本当に残念で仕方ありません。
妥協するにも間取り、梁等はどうしようもないので価格が下がることに期待します。
やはりブリリア東京(錦糸町)にはかなわないですね。
20日でモデルルームが一度閉鎖になり第一期の購入者が集計されたようです。
どの位の申し込みがあったかわかりません。
今後の価格に期待します。
(すぐには無理でしょうね、、、)
この長いレビューを最後までお読みいただきありがとうございます。少しでも役に立てる情報をお届けできたようで嬉しく思います。当物件は悪くないマンションですが、野村不動産の二流ぶりが滲み出る惜しいマンションというのが正直な感想です。このあたりは東急不動産のマンションと全く同じ構図です。どうして三井か三菱がやらないのか。。。
おそらくコロナショックが長引けば東向きやゲートタワーの価格は下げてくるはずです。ブライトタワーの西向きという一番いい条件の部屋より安くても矛盾はないからです。私も価格次第では再度検討する可能性がありますので引き続き最新情報を提供できればと思っています。また遊びにいらしてくださいね^^
餅つき名人様
はじめまして
いつも楽しく拝見させていただいております。
亀戸、、、良いところですよね。
昔、上京した兄が住んでおり、亀戸餃子やホルモン街に行きました。
私は上京した際、その隣の錦糸町に住んでおりました。
飲み明かして始発で帰る道中で話しかけてくるフィリピン人のおばさんや、バス停の椅子で酔いつぶれて寝ているおじさん相手に、悪戦苦闘する若手の警察官を今でも懐かしく思います。
最近では、多少落ち着いてそういった光景もあまり見なくなった気がしてさみしいものです。
餅つき名人様は錦糸町や亀戸のエリアを愛されているようにお見受けされます。餅つき名人様の思う錦糸町・亀戸エリアで住むならこのマンションというのがございましたら是非お伺いしたく思います。
ちなみに私は、ブリリアタワー東京にどうしても惹かれてしまいます。
コメントありがとうございます。総武線の懐かしい光景ですね。錦糸町・亀戸エリアで住むならやはり当レビューのプラウドタワー亀戸クロスになります。ブリリアタワー東京は築年数の割に価格が高いので二の足を踏んでしまいますね。ただコロナショックで景気後退に入りますのでブリリアタワー東京の高層階が坪単価300万円以下になればぜひ買いたいと狙っています。
そのほかだとブランズ錦糸町やパークタワー錦糸町あたりでしょう。眺望・日照・収納を兼ね備えた部屋が坪単価300万円以下になれば買いたいですね。いますぐ購入するならシティハウス錦糸町は坪単価がこなれていて駅距離を妥協すれば悪くないかと。でもシティハウス錦糸町を買うならプラウドタワー亀戸クロスの高層階でしょうか。このお返事を書いていてプラウドタワー亀戸クロスは悪くないと思い始めました(笑)
餅つき名人様
久しぶりの投稿、一気に読ませて頂きました。私の生まれ育った地域の本物件、興味深いですね〜(^^)
毎度ながら錦糸町界隈をドーンと底に突き落とさないで!!とは言えない自分がおります笑。餅つき名人さんの愛あるイジリにほっこり!地元愛に同感です。
さて私自身は、以前餅つき名人さんが取り上げられた物件にご縁がありまして、まさに今引渡しに向けて事務的作業中です。長い道のりでしたが約一年半、あれやこれやと楽しい妄想に明け暮れる毎日でした(^^)
これからも辛口レビュー楽しみにしております。
ちなみに、私が最近気になってる物件は、プラウド文京千駄木ヒルトップです。
コメントありがとうございます。地元の方に楽しく読んでいただけてホッと安心しました。亀戸は上品な品のなさがクセになる街ですよね(笑)そして、新築マンション購入お疲れ様です。私も経験しましたが新築マンション購入は引き渡しまで毎日がウキウキですよね。私も何度工事現場を見学したことかわかりません。プラウド文京千駄木ヒルトップは買えるなら買ってしまっていいマンションです。最近は簡易版のレビューを書いていないので簡易版でもよければレビューしようかな。また遊びにいらしてくださいね^^
餅つき名人様
こんにちは。杏です。ご無沙汰しております。
亀戸の物件、とても興味深く、また懐かしく読ませて頂きました。
また、力の入った文字数のブログで亀戸愛を感じさせられました。
イシイの甘栗やモンレーヴ、船橋屋の地元愛好家のお店ネタもあり懐かしいばかりです。
サンストリートの跡地の商業施設も、野村だけでは微妙だと感じております。錦糸町のオリナスも、当初の賑わいはなくなったように感じてました。会社の先輩と父親の知り合いがブリリアタワー東京に住んでいますが、地下1階のスーパーは以前は「東急ストア」が入っていました。数年前に撤退となった際に、どこのスーパーを誘致するかを管理組合住民でも話し合いがあったようです。結果として、茨城を拠点とする「カスミ」が入りました。カスミにとっては、東京進出第一号店とあって、セルフレジを開店当初から導入する力の入れようでした。錦糸町住民にとって、東急ストアの値段は高く、近くのマルエツや個人商店に流れていたんですね。ブリリアタワー東京住民からは、東急ストアが入居している方がステイタスだったように感じましたね。
駅ビルのテルミナにも久しぶりに行きましたが、地下1階にあった銀だこがなくなり、オシャレな、TOPsカレーや自由が丘ガーデンといったスーパーに変わってしまい、本来のディープな錦糸町さがなくなってしまったのが残念です。
亀戸に住む地元民にとって、この物件は高いように感じますね。そもそも亀戸でこの金額はどうなのかなぁ、と思うのが正直な所です。亀戸好きなら、買いだと思います。
賃貸で亀戸にいましたが、買ってまで亀戸に住みたいか?と聞かれたら、答えはNOでしたね。
それは、地盤の悪さ、良くも悪くも治安や民度の差、外国人(中国系)が増えてきたからです。
また、亀戸5丁目にある商店街も中国人経営の店が増えましたので、昔ながらの商店街のイメージがありません。(中国食材や安い野菜を売る店ばかりになってきました)
今住んでいる所も外国人はいますが、場所柄、欧米系の外国人を見かける方が多く、中国系を見かける事は
少ないです。
今回の物件は、亀戸地元民の憧れの眼差しと冷ややかな視線を感じる物件となるような感じがします。
ただ、亀戸では代表的なのは「亀戸レジデンス」ですが、地域NO1の物件になる事は確実です。商業施設の賑わいが持続可能であれば、当物件も相乗効果で人気が出るのは間違いないです。
個人的には、亀戸住民歴12年も住みましたから、住んでいて便利で楽しいんですよね。
下町の古きよき面影はどこも再開発等でなくなっていくんですね。。。寂しい限りです。
長文になりましたが、月イチペースでの更新を楽しみにしております。
いつもコメントありがとうございます。ご指摘の通り当物件は「亀戸に住みたいか」が重要な判断基準になります。これだけ亀戸に愛着のある私ですら冷静に考えると「亀戸に住むのは・・・」と言葉に詰まってしまうくらい微妙なのです(笑)オリナスの近況は大変興味深いです。錦糸町ですらご指摘の状況ですから、やはり亀戸という微妙な街で、しかもアトレがある状況で100店舗の商業施設が成立するとは思えないですよね。ちょくちょくとレビューに手を入れているのでまた遊びにいらしてくださいね^^